でも入社して2年目の頃、『Devil May Cry』のためにブレイドという敵キャラクターをデザインしたとき、同作品に出現するモンスターの基準値をつくることが出来たんです。その時にやっと自分に自信が持てるようになりました。ただ、1、2年後、また新たな壁にぶちあたりました。『鉄騎』です。これまでずっと世界のフラッグシップ的作品を作って来たのに、ここでいきなり「オンリーワン」を目指せと言われたんです。僕はNo.1を目指したい人間だったんで、たしかにオンリーワンはすごいけど、利益は出ないというラインに入れられて(笑)。でもその後は、数奇な運命でオンリーワンを狙うような作品にしか選ばれなくなりました。誰も僕に「既存にあるものをやれ」って言わないんですよね。新しいことしかやらせてもらえないようになったんです。