苦戦が伝えられていたミクシィですが、昨年末より「mixiゲーム」にてソーシャルゲームに注力。業績面ではゲームが大きく貢献するようになっています。ミクシィの笠原社長は「提携を通じて更にパワーアップさせ、より大きなビジネスに成長させていきたい」と意気込みを語りました。
業務提携の具体内容としては、スマートフォン版の「mixiゲーム」と「Mobage」の開発基盤を共通化。プラットフォームにゲームを開発するデベロッパーが両方のプラットフォームに向けて容易に展開できるようにします。ディー・エヌ・エーの守安社長は「多くのデベロッパーが開発リソースの不足に悩んでいて、思うように事業展開ができないという問題に直面しています。2つのプラットフォームの開発基盤が共通化することで、少ない労力でゲームを複数展開できるようになる」とメリットを語りました。
両社では1月を目処に共通開発仕様を公開。デベロッパーサイトも共通化し、ゲーム管理、サンドボックス(テスト環境)、KPI確認などを一つの画面で行えるようになります。春には「mixiゲーム」をリニューアルし、共通の仕様でゲームが動くようになります。ただし、統合されるのは技術基盤のみで、ユーザーから見える部分のIDや決済などについては現状を維持し、「ユーザーの連携は行わない」とのこと。
時期は明示されませんでしたが、一定期間を経て既存の「mixiゲーム」の仕様で提供されているものは停止される計画。mixiではゲーム以外の「mixiアプリ」というカテゴリもありますが、こちらはそのまま提供されていく予定。
具体的に「mixiゲーム」にどのようなタイトルが投入されるのかは「デベロッパー次第」(守安氏)ということでしたが、同社の内製タイトルについては積極的に展開していきたいとしました。Mobageとmixiではユーザー層やゲームへの態度も大きく異るのではという疑問の声に対しては「そうした部分も含めて、今後実際に展開していく中でノウハウを蓄積させていきたい。それをデベロッパーに還元していく」(守安氏)としました。
提携の役割分担としては、プラットフォーム自体についてはミクシィが、技術基盤についてはディー・エヌ・エーが担当するとのこと。今後、両社でノウハウの蓄積が進めば、プラットフォーム自体の展開や取り組みについても共同で議論するような事も、明言はされませんでしたが有り得そうです。
両社は既に「mixiモール」で提携しており、「自然発生的にゲームでも提携が決まった」(笠原氏)という今回の発表。合従連衡が続くスマートフォンのゲームプラットフォームの中で、ミクシィとディー・エヌ・エーの連携がどのように進展するのか注目されます。
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