カンファレンスでは、日本マイクロソフト株式会社 インタラクティブ・エンターテイメント・ビジネスデベロッパーネットワークグループでプログラムマネージャーIIの鵜木健栄氏が、Kinectを使用してプレゼンテーションを行いました。
本題に入る前に、マイクロソフトの描く2019年をイメージした「Productivity Future Vision」という動画を見ることから始まりました。テクノロジードリブンの世界が到来し、テクノロジーの進化に対してゲームのみならず色んな分野がクリエイティブになっていくことも反映させているそうです。
その後、今に至るまでの「クロニクル」や「テクノロジーイノベーション」として、PC-8001やX68000、ファミコンからドリームキャスト、セガサターン、プレイステーション1といった、これまで発売されたゲーム機やそれにまつわるハードウェアが紹介されました。
これらに現状としてネットワークが加わっていると鵜木氏は説明し、「次はどこに向かうのか?」へと話が移りました。ソフトウェアベースのテクノロジーの進化には、圧倒的なハードウェアパワーかそれに匹敵するソリューションがないと実現しないことから、マイクロソフトが考えているのが、CPU、GPU、Wi-Fi、クラウド、センサーで、これらが未来のエンターテインメントのためのインフラとして必要であると言います。
現在のスマートフォンを利用したゲームの隆盛から、CPUやGPUの演算能力の向上が必要なのかという疑問が呈されている事に対しては「テクノロジーに裏打ちされたものでないとダメになるだろうろ」と述べました。絵よりもゲームの中身だろうとも言われるが、消費者からすると絵が良くてゲームが面白い方を選ぶからで、その辺りの両立が必要であることを留意しなければならないと話しています。
また、これまではメモリのレイテンシーや処理のレイテンシーの問題があって難しかったところを、プログラム言語のC++を使ってGPUで計算するC++AMP(Accelerated Massive Parallelism)を用いることによって、より高速な処理が出来るようになっています。それによって処理速度は現行機の20倍から50倍になったといい、2010年にテクスチャーのレンダリングをやってみたところ200倍という結果が出たそうです。
それらがついていないタブレットなどの機種はクラウドで補足することになり、例えばキャラクターは自前の機器で、背景をクラウドでレンダリングして合成するというハイブリッドによりパフォーマンスを補完します。ネットワークレイテンシーの向上によって、サーバーという概念ではなく近くにあるパソコンを使ってレンダリングするといった方法が身近になってきているということです。
センサーについては、センサーがNUI(ナチュラルユーザーインターフェース)とそれに付随する新しい遊びを可能にするとマイクロソフトでは考えているそうです。まだ私達はパソコンに使われているところがあるが、NUIではマウスやキーボードではなく指先や腕で自分が何をしようとしているかを先に汲み取ってやることで、何らかのアシストをしてくれるのが期待されていると語ります。つまり重要なのはセンサーをパソコンに取り込むことで、それによってあらゆる外部のインターフェースと連動して遊びが出来ていくのを理想としています。
続いて「ゲーミングプレイスタイル」では、インターフェースとの連動との関連で、いつでもどこでも友人やハードがつながる状況について話がなされました。例えば既にXbox360、インターネットエクスプローラー、Windows Phone、Kinectなどがクラウドでつながることが可能になっているそうです。これらの利用はグローバル戦略としては正しいのですが、日本の場合は通勤時間が長いという点に更なるビジネスチャンスがあると期待しているとのこと。
そして、ゲームは特異点にあり、各ハードのみで動作するコンテンツが限界点に差し掛かっていることから、エンターテインメントが場所を選ばないサービスへ進化していくと鵜木氏は予測しているとのこと。
最後に医療分野にも関係する、MRIの輪切り映像とKinectとの連動が紹介されました。ボリュームテクスチャーを利用して、リアルタイムで遠隔操作して様々な角度や断面から見られるようになっているものです。鵜木氏は個人的にはWindowsとの連動でロボットに応用してやってみたいそうで、今後の鵜木氏やマイクロソフトの動向にも注目していくと、また新しいイノベーションに立ち会えるかも知れません。
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