CEDEC2013において、セガネットワークスの樋口雄一氏がスマートフォン向けタイトル『デーモントライブ』の開発を通じて獲得したUnityの活用法について講演を行いました。
『デーモントライブ』は、先日iOS向けにバージョン2.0がリリースされ、8月27日にはAndroid版も配信される人気のバトルRPGです。スマートフォンでは最高クラスと言われる美麗なグラフィックとエフェクト、さらに「自分が変身するデーモンをデッキに入れて、戦闘に挑む」という深い戦略性を楽しめるゲーム性が話題を呼んでいます。
樋口氏はまず、『デーモントライブ』におけるスペックの詳細を公開しました。それによれば、頂点数はフレームあたり40,000頂点・シェーダーで使用するテクスチャは2枚まで・骨の数は5~15本・キャラクターのポリゴン数は200~1500ポリゴンと、それぞれの項目がかなり抑えた数字となっています。樋口氏は「骨の数やポリゴン数は、ドリームキャスト時代の開発経験が役に立った」と述べていました。
『デーモントライブ』のキモとなる各デーモンのデザインについては、「かっこいいデーモンになるよう、デザインにも工夫しています。ただ、ローポリゴン過ぎることやメモリの制限などによって、仕様を変更した部分も多いです」とのこと。
このほかにも、クオリティの向上のみを主眼とするコンシューマー向けやPC向けタイトルとは異なる、どこか懐かしさすら感じる開発時の苦労話が披露されました。中でも印象的だったのは、キャラクターの駆動部分を工夫することで関節の本数を減らすという手法で、樋口氏は「見た目の動きは、あんまり変わらないですよね。これは昔のタイトルではよく使われていたんですが、最近ではほとんど見かけません」と語っていました。
『デーモントライブ』で実際に使われているフォントや、テクスチャの圧縮方法なども公開されました。この際には、樋口氏が参照したサイトのURLも併記されていました。
さらに、パターンチェンジを多用することで、1つの粒子でも見栄えのよいエフェクトを作り出す方法や、ステージ画面のテクスチャの処理方法など、さまざまな技法が説明されました。開発現場で生まれ、実際にヒットタイトルに使われている技法であるだけに、参考になった人は多いのではないでしょうか。
また樋口氏は、開発時に感じた反省点についても講演してくれました。具体的な反省点は、基本的なコリジョンや制御コンポーネントの追加などは、アーティストが直接行った方がよかったかもしれない/Softimage上でUnityと同じ見た目のシェーダーを用意したのだが、Unity上でGLSLでソースを書いていれば共有できたはずだった、などです。こちらも、開発者にとっては生かせる情報でしょう。
最後に、「プロジェクト前にいろいろなことを調べましたが、役に立ったり立たなかったりでした。一本開発すると見えてくる、というのは本当です。Unityのほかに、スマートフォンのスペックについての知識は必要ですが、ドリームキャストやPlayStation2、初代Xboxなどの開発経験は生かせると思います」と語り、講演を締めくくりました。
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