E3 2014でも3年連続でブースをかまえ、『レファルシアの幻影(Iluusion of L’Phalcia)』『ヴァルキュリアソウル(VALKYRIASOUL)』『グレイス オブ リトアール(Grace of Letoile)』『シャイニングマーズ(SHINING MARS)』の4本をスマホで展示。昨年と異なり、それぞれに液晶モニターで映像も流すという力の入れようでした。東広島スタジオ所長の黒川雅臣氏によると「3年連続で出展して、しだいに『JRPGのケムコ』という認知度も高まってきた」と言います。
ちなみにグラフィックは『レファルシアの幻影』がPS1ライクな3Dとなっているほかは、スーファミテイストの2Dスタイル。しかしE3での出展で来場者の年齢層が高めということもあり、2Dと3Dの好みは半々とのことでした。近年ではインディゲームを中心に、海外でもドット絵スタイルのゲームも若年層に人気を博しており、JRPGというニッチさも手伝って、ガッチリとユーザーを捕まえているようです。
もっともスマホ向けアプリなどのデジタル流通では、商談の必要がなく、宣伝などもSNS上で行うのが一般的なので、見本市に出展する理由があまりありません。また近年ではカジュアルコネクトやインディケードといった、アプリ向けの商談・販促イベントも開催されるようになりました。しかし黒川氏は「もともと弊社はコンソール出身で、E3でもブースを出展していた。業界第一のイベントに出展することで得られる宣伝効果や、コンソール業界で人脈がつながるメリットも大きい」といいます。
実際に出展効果も出始めています。もともとフィーチャーフォンでリリースされ、その後スマホにも移植された『神創世界 グリンシア』の海外版が、本年5月に『Grinsia』として、ニンテンドー3DSのダウンロードソフト向けにリリースされたのです。海外でのパブリッシャーは、『洞窟物語(Cave Story)』の海外版展開も手がけたNICALISで、昨年のE3出展がきっかけでした。家庭用からスマホに移植される例が多い中で、本作はスマホから家庭用という逆パターン。開発を手がけたマジテックにとっても、嬉しいニュースとなりました。
また同社ではコンソール向けに、PSPで『エンドオブアスピレイション』(開発:ワールドワイドソフトウェア)を配信中です。本作の海外版『End of Serenity』はナツメから販売が予定されており、同社のブースでデモ展示されていました。同じくWii Uの配信ゲーム『アルファディアジェネシス』(開発:エグゼクリエイト)の海外版『Alphadia Genesis』もナツメから配信予定。いずれもフィーチャーフォンからスマホ、そして家庭用と展開してきたもので、長く愛されるソフトになっています。
実際にナツメのブースで見たところ、同社の代表作『HARVESTMOON』と並んで、『End of Serenity』を試遊するユーザーが思いのほか多いことに驚かされました。大手ゲーム会社でも興味がなければ素通りされるタイトルが多い中で、JRPGでニッチを狙うケムコの戦略は順調な成功を収めているようです。
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