
コーエーテクモゲームスを代表するメンバー。本作が総力をあげたプロジェクトであると伺えます。
本作は9月15日の『SCEJA Press Conference 2015』にて電撃発表が行われました。2005年に制作発表されてから10年。とうとう『仁王』が“卒業”するということで、ゲームファンの間で話題になりました。

シブサワ・コウ氏は「長い時間がかかりましたが、ユーザーの皆様の期待の声を励みに今日を迎えました」と挨拶。『仁王』がこのスタイルイに落ち着くまでには紆余曲折があったと解説します。

まずシブサワ氏と鯉沼氏が中心となり「RPG」として開発していた第一フェーズ。ある程度形になった段階で「面白さが足りない」と気がつき、経営統合したテクモのTeam NINJAを開発に起用しアクションゲームにシフトした第二フェーズ。「『NINJA GAIDEN』になってしまった」と気がつき仕切りなおし、シナリオを旧コーエーチーム、アクションをTeam NINJAが担当する形を取った第三フェーズ。こうして発表に至った『仁王』について、「コーエーのいいところ、テクモのいいところを出し合った。経営統合のひとつの成果となる」とシブサワ氏。「ジャンルが変わったことにより世界観も変わったのか?」という質問には「軸になる部分は変わらない」と解答。鯉沼氏も「妖怪が出てくる、アクションになったという変更だけで、芯のブレはありません」と続けます。

続いてPS4独占タイトルとなった経緯について、「例えばPS2のローンチ時にはPS2でしか体験できないゲームを発表してきました。『仁王』はPS4だからできるゲームを作る、というコンセプトで開発しています」と解答。「実際にはどのようなゲームに仕上がっているのか?」の質問にはディレクターの早矢仕氏が解答。ずばり「戦国死にゲー」であるとのことです。

「静と動の緊張感を形にしている」と早矢仕氏。

論より証拠、というわけでデモ映像を観ながらの解説へ。まず気になるのは右下のアイコン。4つの「かまえ」を自由に選べるシステムになっており、上段では攻撃力アップ、下段では防御力アップになるとのこと。状況によって使い分けが必要となりそうです。

画面上には地面に刺さる赤い刀が出現。本作はオンラインに対応しており、落命するとその場に「血の刀塚」が現れます。「血の刀塚」が多く出現する場所は「しにスポット」だということです。また、「血の刀塚」に触れるとその場で落命したオンラインユーザーと対戦することができ、倒すと装備が手に入るとのこと。装備変更はリアルタイムで行うので、敵のいないところで行うのがポイントだとか。

武器は刀と槍を持ち替えることが可能。槍は強力な薙ぎ払い攻撃ができますが、狭い場所には不向き。こちらも状況によって使い分けが必要となりそうです。また、「守護霊」を武器に宿すと強力な攻撃を発動することができます。守護霊は「社」で入れ替えます。「守護霊」を使ったド派手なシーンが流れると開場から歓声があがりました。

妖怪のいる空間は「常世」といい、特殊な空間となっています。「血の刀塚」も多め。


映像のラストはプロモーションムービーにも登場する巨大な妖怪とのバトルシーンに。「守護霊」を使ってダイナミックなバトルを展開するも、あと一歩というところで体力がなくなり「落命」してしまいました。かなりの「しにゲー」感が漂っています。
残念ながらお披露目はここまで。最後に、「更にグラフィックを向上させていきます」と早矢仕氏。「ここから1年かけてブラッシュアップしていきます。その中でテストプレイ版などユーザーの皆様の意見を聞く機会があるかと思いますので、ぜひご協力ください」と鯉沼氏。シブサワ氏は「絶対に発売します!」と力強く宣言。ネット上で「『仁王』は卒業(発売)できるか?」としばし論ぜられている件を引き合いに出し、「『仁王』は“卒業”します。卒業祝いにぜひ買ってくださいね!」と締めくくりました。

ステージ終了後、『仁王』シアタールームが解禁されたので早速拝見。夜の静寂の中、敵の攻撃をかわし、背後から攻撃を決める主人公。一瞬の間合いを突いてアクションを叩き込んだらとても気持ち良さそうです。フィールドに置かれた松明を消すといった細かな動作も。遠くにいる敵は矢で狙うことも可能。敵はどこに潜んでいるかわからず、高低差のあるフィールドでは崖の上にいる敵の矢を躱しながら物陰から迫る敵を相手にする場面も。戦国の殺伐とした世界観にどっぷりと浸れそう。TGS2015に足を運ばれる方は足を運んで見てはいかがでしょう。
『仁王』は、2016年発売予定。価格は未定です。
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