計画に参加するのはユーグレナ、横浜市、千代田化工業建設、伊藤忠エネクス、いすゞ自動車、全日本空輸だ。
実用化を目指すバイオ燃料は2種類。ひとつはアメリカのASTM(アメリカ材料試験協会)規格に準ずるジェット機用のバイオジェット燃料。もうひとつはディーゼル・エンジンに100%の純度で使える次世代バイオディーゼル燃料だ。
燃料の元となるのはミドリムシ。光合成によって空気中の二酸化炭素を吸収しながら成長する微細藻類ミドリムシ(学名:ユーグレナ)が原料となる。ユーグレナは、2005年に世界で初のミドリムシの屋外大量培養に成功した東京大学発のバイオテクノロジー企業である。そのユーグレナが沖縄石垣島で培養したミドリムシを粉末にして、そこから油脂分を抽出。それを精製することで、バイオ燃料を生み出す。ミドリムシ由来の燃料が燃えるときに排出される二酸化炭素は、もともとミドリムシが空気中から吸収したもの。そのためミドリムシ由来のバイオ燃料は、環境に与える負荷が少ない。精製技術はアメリカのシェブロン社が提供したものだ。
今回の計画ではバイオ燃料を生み出す実証プラントを横浜市に建設。バイオ燃料を精製・生産して、実際のジェット機やバスでの利用までを実証。2020年には実用化を目指すというのが計画の骨子だ。
具体的な役割分担としては、原料の生産と調達をユーグレナと伊藤忠エネクスが担当する。伊藤忠エネクスは、国内で生産されるミドリムシ由来以外のバイオ燃料の調達を行う。実証プラントはミドリムシだけでなく、他のバイオ燃料原料からも精製が可能だという。そして、その実証プラントの設計・調達・建設は千代田化工業建設。横浜市は建設・運営への支援。約30億円の投資を行ったユーグレナが運営を担当。そして、実用化のための評価や、利用のオペレーション方法の確立などはいすゞ自動車、全日本空輸が行う。
スケジュールは、2016年の夏ごろに実証プラントの着工。2018年前半より実証プラントの稼働を開始。2020年までにバイオジェット燃料の有償フライトと次世代バイオディーゼル燃料による公道走行を実現。その先、実証プラントで得た知見を生かして、規模を数百倍に拡大した商業プラントでの大規模生産・供給を目指すという。
「横浜市をはじめとする一市、四社の皆様方の強力なご支援、ご協力をいただいて、2020年までに有償飛行と公道走行をしっかり実現させてまいります。この素晴らしいメンバーで実現できなければ、他に実現する手段はない。ミドリムシで飛行機を飛ばす。そして次世代のバイオディーゼルでバスを公道で走らせる。この二つをなんとしても実現させるべく、今後の最大限の努力を続けてまいります」とユーグレナの出雲充社長は計画の発表を締めくくった。
2020年の実用化を目指す国産バイオ燃料計画がスタート…原料はミドリムシ
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