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【レポート】2.5次元舞台で謎解きゲーム!「2.5 Escape Stage 甲鉄城のカバネリ」で“さらわれた菖蒲様”を救出してみた

2016年4月に放映された「甲鉄城のカバネリ」は、蒸気機関が発達した世界を舞台に、ウィルスによって変異してした存在「カバネ」に脅かされながらも生きる人々の姿や戦いを描いたTVアニメです。

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2016年4月に放映された「甲鉄城のカバネリ」は、蒸気機関が発達した世界を舞台に、ウィルスによって変異した存在「カバネ」に脅かされながらも生きる人々の姿や戦いを描いたTVアニメです。

カバネの影響を受けながらも自我を保つ「カバネリ」となった主人公・生駒が激戦に挑む生き様や、無類の強さを誇る少女・無名が抱く心の内などを、美麗な作画と際立つアクションシーンで綴り、多くの視聴者から高い関心と人気を博しました。



総集編となる劇場版も上映され、TVアニメ版の後日談を描くゲーム化も決定。また、2018年には新作が予定されているなど、その勢いはなお加速を続ける「甲鉄城のカバネリ」ですが、更なる展開となる2.5 Escape Stage「甲鉄城のカバネリ」が、北千住にあるシアター1010にて絶賛開催中。これは、昨今話題になっている観客参加型脱出ゲームと演劇を融合させ、劇場空間ならではの演出で楽しめる新感覚のエンターテインメントイベントです。

謎解きパート(60分)と、その前後にあるステージパート(各20分)で構成されており、俳優陣の熱演が物語の幕開けと締めくくりを描き、その物語と関連性のある謎解きに参加者が直接望む形に。今回、本イベントの魅力を直接味わってきたので、こちらでレポートさせていただきます。なお、当日販売分のチケットが用意されているので、興味が湧いた方は会場に足を運んでみてはいかがでしょうか。詳しくは、公式サイトをご覧ください。

◆ステージパートは、アニメ本編に劣らぬアクションの連続!



まず舞台で展開したのは、「甲鉄城のカバネリ」が持つ特徴的な世界観の説明を交えた、主要人物陣の紹介。生駒や無名はもちろん、菖蒲や来栖、巣刈など、TVアニメで活躍した面々を、俳優陣が忠実に演じています。生駒の、少し喉に力を込めたような話し方も再現しており、細部にこだわる力の入れようです。

もちろん演技だけでなく、ツラヌキ筒や蒸気銃といった「甲鉄城のカバネリ」を象徴するアイテムや、身につけている衣装の数々も高い再現性を誇っており、アニメのキャラクターが実際に現れたように感じるほど。アニメ版を見た方にとっては、逞生の元気な姿を見られるのも感慨深い点のひとつと言えるでしょう。


また見た目だけでなく、特徴のひとつであるアクションシーンも再現。舞台には状況に応じて多数のカバネが登場。アニメ版でも強敵として描かれた「ワザトリ」も登場し、生駒・無名と激しい殺陣を演じる姿は、圧巻の一言。生駒と鍔迫り合うワザトリに無名が蹴りを放つなど、二人の息の合った連携もアニメ版を彷彿とさせます。


しかもこの殺陣は、ステージパート各20分の要所要所で展開。激しいアクションが矢継ぎ早に展開し、また集団戦も多いため、殺陣が始まると舞台上のあらゆる場所が見どころになります。つい一人に注目してしまう濃いアクションを、各キャラが展開するという、実に贅沢なひとときを繰り広げてくれました。

物語面に関しては、ネタバレになってしまうので深くは明かせませんが、金剛郭へ向かう途中の廃駅で生存者の確認に向かった一行が、そこで生き延びてきた拾禊たちと出会い、彼らに菖蒲が攫われてしまうことで物語が動き出します。


生存という誰もが手を伸ばす希望にすがるため、時には人が人に牙を向くこともあるでしょう。過酷な世界だからこその厳しさが発端となったこの物語は、アニメ版の1エピソードとして組み込まれていてもおかしくないテーマを切り口としています。

また、拾禊を始めとするオリジナルキャラたちも個性が色濃く、生駒たちの存在感に負けていません。立ち回りの見事さは無論のこと、「甲鉄城のカバネリ」で生きる人々の一面が見て取れるので、世界の広がりも感じられる面々となっています。彼らの熱演にも、ご注目を。

■キャスト紹介
生駒役:伊崎龍次郎
無名役:高橋紗妃
菖蒲役:小瀬田麻由
来栖役:財木琢磨
逞生役:竹内諒太
巣刈役:田口 涼
吉備土役:横山真史
拾禊役:崎山つばさ


◆敵の駿城に忍び込め! 甲鉄城の一員となり難問に挑む謎解きパート



拾禊たちが住む駿城に捕らえられた菖蒲を救出するのが、今回の謎解きの目的です。来栖や逞生はすでに面が割れているため、甲鉄城の一員である参加者たちが、菖蒲救出の鍵を握る役割を担います。

こちらもネタバレとなるので、展開する謎に触れることはできませんが、劇場全体を使う試みはユニークで、実際に自分が特別な任務を担う気分を高めてくれます。また先に進む過程でキャスト陣と会話をする機会があったり、劇場の裏側に入れたりと、普段味わえないシチュエーションを楽しめる場面もあり、実に刺激的な体験が待ち受けています。


筆者が体験した謎解きは、そう難しいものではなく、仮に行き詰まっても巣刈が教えてくれるヒントを頼りにすれば、かなり進みやすい印象を受けました。とはいえ、しっかりと頭を使わないと解けないのはもちろん、視点を切り替えないと解けない問題も。油断は禁物です。


また今回のイベントでは、2種類の謎解きを用意。筆者が体験した易しめのものだけでなく、歯応え溢れる難しいバージョンの2つが、公演によって切り替わります。謎解きに自信がある方は、難しい方に挑戦してみましょう。なお公演ごとに謎解きが分かれているので、自分が参加したい謎解きがある公演回を、あらかじめチェックしておきましょう。

◆主要キャスト3名にミニインタビュー


記念すべき初公演を間近に控えた生駒役の伊崎龍次郎さん、来栖役さんの財木琢磨さん、そしてオリジナルキャラクターとなる拾禊役の崎山つばささんの3名にインタビューを敢行。本公演への意気込みなどを伺ってきたので、その熱意の一端をこちらからご覧ください。

――初公演直前のお忙しいところ、すみません。まず最初に、2.5 Escape Stage「甲鉄城のカバネリ」への出演が決まった時の率直な感想をお聞かせください。


伊崎龍次郎さん(生駒役):まず最初に、「甲鉄城のカバネリ」をどう舞台化するんだろう、と思いました。駿城やカバネなど、再現が難しそうな印象だったんですが、台本を頂いた時に鮮明に絵が見えたんですよ。なので、かっちり当てはめていくような感じで作り上げることができたので、映像なり効果音などを通して、「甲鉄城のカバネリ」という世界を分かりやすく表現できたと思います。

財木琢磨さん(来栖役):謎解きゲームの舞台のイメージというのが今ひとつ掴めなくて、また話を頂いた時には原作を見ていなかったため、謎解きと(「甲鉄城のカバネリ」が)どう結びつくのか、パッと来ていませんでした。ですが初日の稽古に入り、説明を受けて台本をいただいた時には「なるほど」と納得し、また(舞台が)楽しみな気持ちになりました。

崎山つばささん(拾禊役):話をいただいた時は僕も作品を知らなかったので、そこから「甲鉄城のカバネリ」を見たんですが、率直に面白いと思って引き込まれました。鳥肌が立ったり引き込まれるシーンなどもあったので、この舞台を見たお客さんが、アニメと同じような感覚になってくれたらすごく嬉しいなと思います。「甲鉄城のカバネリ」と謎解きゲームが合わさることで、より気持ちが上がるような舞台にしたいですね。

――通常の舞台と比べると、お客さんとの距離が近い「2.5 Escape Stage」ですが、この特徴をどのように感じていますか?

伊崎さん:この公演は劇場全体を使っているため、お客さんが舞台の裏側を通ったりします。普段入れないような場所に行けるのが、まず面白い点です。そして、「甲鉄城のカバネリ」という作品の一員となって参加できるというのも、普段の舞台では無い試みなのですよね。アニメの中に入るのって夢だと思うんですが、そういった体験もできるのですごく面白いと思います。

財木さん:(インタビューの時点では)まだ初日を迎えていないのですが、色んなお客さんがいると思うので、自分たちの対応力が試されますよね。僕の場合は、謎解きパートでお客さんと接する時間はないんですが、謎解きに入る瞬間に「頼んだぞ、みんな」と言うセリフがあるんです。この時に、お客さんに「私達が絶対に助け出す」という気持ちになってもらえるよう、来栖がどれだけ菖蒲様を大切に思っているかを、この一言に込めてぶつける意識でいます。

伊崎さん:(作中の人物である)来栖にお願いされるという感覚って、すごくいいですよね。自分も、新しい様々なお客さんが来ても、生駒であり続けるとかキャラクターや世界観を大事にし続けることで、対応していくつもりです。また、この感覚自体も面白いことだなと思っています。


崎山さん:私はお客さんと絡まないですし、逆に脱出させるわけにはいかない方なので(笑)、菖蒲様を絶対に助けたいと思わせるような、悪に染まった三兄弟を表現できるようにしたいです。あと、自決袋や仲間の証である黄色い布といったアイテム一つで、より世界に入れるので嬉しいのかなと思います。僕だったら、そういったアイテムを身につけるとテンションがすごく上がりますし。そこはすごく、この公演ならではの魅力だと思います。

――ちなみに皆さんは、今回出題された謎解きパートに挑んだことはありますか?

伊崎さん:稽古場でやりましたね。初見では全然解けませんでした(笑)。アニメ版を見ていたのでワードは連想できたんですが、頭の機転というか応用力が試される問題なので、僕は打ちのめされてしまいました。そして解説を聞いて「なるほど」と思い、続いてもう片方の問題に挑みました……が、また負けました(笑)。でも一問は解けたので、すごく嬉しくて爽快感もありました。

財木さん:僕は、問題を見て諦めました(笑)。こういうのは苦手で、AbemaTVで簡単なものを一回やった時もすごく難しくて、その時はずっと刀を振ってました(笑)。

崎山さん:複数人で参加してたら、そういう役割の人がいてもいいいいかもしれないよね。刀でみんなを守るっていう(笑)。

――キャストの方で、謎解きが得意だった方などはいましたか?

伊崎さん:巣刈役の田口涼君ですね。頭も切れるし、プライベートでも謎解きゲームに行くくらい好きなんです。まさに巣刈、といった感じですね。

――それでは最後の質問となりますが、自分のキャラを演じてみた感想を教えてください。


財木さん:僕は殺陣の経験が始めてだったんですが、来栖は達人の侍で、一振り一振りも格好良いじゃないですか。そんな来栖に見合った刀のアクションをしたいという気持ちで当たりました。あと真面目な性格で、菖蒲様を一途に想う気持ちが可愛く感じたんですよね。愛着が沸くキャラクターだなと思って、凄く好きになりました。

――ちょっと余談になりますが、舞台中に生駒が投げる刀を来栖が受け取るシーンがありますよね。あの場面、かなり緊張しませんか?

財木さん:失敗するわけにはいきませんからね(笑)。ですが、全公演で絶対受け取ってみせます!

伊崎さん:おおー! ちゃんと取ってね(笑)。

――投げる伊崎さんの腕も試される場面ですよね。二人三脚で全公演成功するよう、期待しています。では続いて伊崎さんと崎山さん、演じた感想をお願いします。

伊崎さん:ビジュアル撮影が最初にあったんですが、武器や衣装、カツラなどの再現度が原作に忠実で、持った時には実際の重量とはまた別の重みのようなものも感じて、「これで戦う、戦えるんだ」と思いました。そして、ツラヌキ筒をどう扱えば格好良く見えるかや、アニメでちょっと喉を締めるような生駒の声の出し方の演技などを、強く意識して立ち回っています。

崎山さん:僕もアニメを見て、拾禊が格好良いなと思って…。

伊崎さん:いないでしょ! 拾禊はアニメに!(笑)


崎山さん:はい、オリジナルキャラクターです(笑)。なので、色んなやり方があるため、好きなようにやらせて頂きました。まずは、三兄弟なので揃った形で世界観にマッチ出来ればと思うったのと、存在感を大事にしてみました。

「この三人がいたらヤバい」という鬼気迫る感じを表現しようと考え、立ち方であったり喋り方であったり、また三人での掛け合いといった面などで、本当に原作に出て来るようなキャラクターをイメージして演じました。(総集編となる)映画を見た方が、「なんで拾禊がいないんだろう」と感じてくれるようなキャラクターになれていたら、とても嬉しいですね。

――拾禊たちが登場する今回の話は、アニメのどこかに入っていてもおかしくないエピソードでしたしね。

崎山さん:三兄弟の名前も特徴がありますし、世界観にも合ってますよね。キャラクターの色付けにもなっているので、ぜひ注目してください。

――本日はありがとうございました!

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

■2.5 Escape Stage「甲鉄城のカバネリ」公園概要
・原作:カバネリ製作委員会
・脚本・演出:松崎史也
・企画・製作:2.5 Escape Stage製作委員会
・開催期間:2017年1月6日(金)~ 1月12日(木)
・場所:シアター1010
・住所:〒120-0034 東京都足立区千住3-92 千住ミルディスI番館11F


(C)カバネリ製作委員会 (C)2.5 Escape Stage 製作委員
《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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