
4月12日、東京・池袋にて、4月15日にグランドオープンをむかえる都内最大級のe-Sports施設「LFS(ルフス)池袋 esports Arena」のオープン記念発表会が開催されました。LFS池袋は誰でも気軽にPCゲームを楽しめるe-Sports施設。最大で100台のPCを設置することができ、ネットワーク環境はもちろん、実況配信設備も完備。個人・団体を問わず利用できます。

最初に挨拶を行ったのは、株式会社サードウェーブ常務取締役・榎本一郎氏。「(LFS池袋とe-Sports業界を見渡すと)ベンダーとしての競争相手、施設としての競争相手など、いろいろな見方があると思いますが、自分は一緒に業界を盛り上げていく仲間と思っています。一社だけ、一人だけではできないことをうまくつないで、プレイヤーを中心に据えたエコシステムを作りたい」と語りました。

続いて登壇したのは、LFS運営会社である株式会社E5 esports Works代表取締役の長縄実氏。「日本のe-Sportsを発展させるには、分母となるプレイヤーがまだ少ないのではないかと考えます。LFS池袋は、野球でいうところのグラウンド。ここで気軽にコミュニケーションを取って、仲間を増やしてもらえたら」と語り、その思いを込めて「Looking for Squad!(一緒にやろうぜ!)」と挨拶をしめくくりました。

3人目は、2011年に国内初のe-Sports専用施設「e-sports SQUARE」を立ち上げた、株式会社RIZeST代表取締役の古澤明仁氏。古澤氏はLFS池袋の魅力は大きく分けて3点あると述べました。
・立地のよさ
池袋駅は八つの路線が乗り入れており、極めてアクセスしやすい。それにより、新しい文化をここから発信できる。
・充実したインフラ
e-Sportsのイベントはさまざまな規模で行われるが、一見しただけでは分かりづらいのが電源の問題。ゲーミングPCは1台で500w以上の電力を消費することもザラで、イベント開催にあたり電源工事が必要になることも多い。その点、LFS池袋は高スペックのPCを100台並べられる。また、異なるプロバイダから複数の回線を引いているので、回線まわりのトラブルも起きづらい。
・整った付帯設備
会場内のどこからどこへでも電源やケーブルを引けるほど柔軟性が高い。そのおかげでさまざまなイベントに対応できる。
と、太鼓判。e-Sportsに関する機運が高まっている今、この施設を1パートナーとして積極的に活用し、業界を盛り上げる一助となりたい……と挨拶をしめくくりました。







続いてはゲストを招いてのトークセッション。フリーペーパー・GAME STARの編集長みずイロ氏、Twitchを中心にプレイ動画を配信するShoboSuke氏、e-Sportsチーム・CYCLOPS athlete gamingのnazomen監督、同じくe-Sportsチーム・RascalJesterのコーチであるリールベルト氏が登壇し、コミュニティのリーダーやプレイヤーの立場から、LFS池袋への感想や展望、要望などが挙げられました。
――LFS池袋を見ての感想は?
みずイロ:
とにかく広いですよね! この広さで遊べるというのが、まずすばらしい。毎日LANパーティーをしたいくらいです(笑)。
ShoboSuke:
100台のPCがとにかく圧巻です。簡単にそろえられるものではありませんよ。
nazomen:
防音仕様のボックス型選手席がすばらしい。国内では、設置されているケースをほとんど見たことがありませんので。日本でもこの中に入ってプレイできるのは、付加価値が大きいですよ。
リールベルト:
ボックス型選手席の安心感はすごいですよね。

――この施設をどう利用したい?
みずイロ:
オフラインイベントなどをよく開催しますが、まとまった台数のPCを準備するのがいつも大変で。月一回など、定期的に開催するようなイベントをここでやらせてもらえたらいいですね。
ShoboSuke:
試合の実況をしていて「敵がうしろにいる!」と言って、相手方の選手に気づかせてしまったことがありました。もちろんそれはあってはならないので、実況の時は気をつかわなくてはならない。でも、ボックス型選手席があれば、選手はもちろん、こちらも実況に集中できます。すばらしいことだと思います。
nazomen:
ウチは拠点が大阪ですので、東京で開催される大会に参加するときは、前日入りして練習場所を探すのにいつも苦労しています。ですが、ここはそんなときの練習場所としてもよさそうで、チーム運営側としても助かります。
リールベルト:
たとえば、ここでe-Sportsの練習試合をしたら、両チームが同じ環境で戦えることで、細かいコミュ二ケーションを取りやすくなると思います。そうすれば、たがいにプレイの質も上がっていきます。そういう積み重ねをすることで、やがて世界と戦えるようになるのかな、と。この充実した環境を見ると、選手に戻りたくなります(笑)。
――今後、LFS池袋に求めるものは?
みずイロ:
ここでたくさんコミュニティが生まれて、e-Sportsを取り巻くパイが大きくなってくれたらうれしいです。
ShoboSuke:
e-Sportsのチームは、練習だけでなくファンに応援してもらうのも大事。「この日にここで練習をするから遊びにきてね」というように、ここがチームとファンの交流の機会になったらいいですね。
nazomene:
スポーツは、コンシューマーゲーム機による競技も増えてきています。ゆくゆくは、PCだけでなくそうした競技にも対応してくれたらと。
リールベルト:
ここで大会やリーグ戦をたくさんやってほしい。オフライン会場での戦いは慣れも大事。そういう意味での練習もできれば、日本のレベルがどんどん上がっていきます。

記者発表会の終了後は内覧会に移行。榎本氏にお話をうかがったところ「問題が起きてはいけないので、オープン当初は14時から22時までという営業時間で、どういう方たちが来てくれて、遊んでくれるのかを慎重に見極めます。
ゆくゆくは24時間営業にできればと考えていますが、大切なのは"おもしろい"を提供できる場であること、e-Sportsという文化を醸成するための場であること、地域密着の場であることです」とのお言葉をいただけました。コンセプトがブレてしまわないように、との思いから当面はPCのみの対応ですが、軌道に乗ればコンシューマーゲーム機への対応も検討していきたいとのことです。
LFS池袋 esports Arenaは、4月15日14時にグランドオープン。4月21日には『PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS』を用いた「東京 vs 上海 都市対抗戦」が開催されます。関係者のみが会場に入れるクローズドイベントですが、イベントの様子はTwitchで配信されるとのことですので、ご覧になってみてはいかがでしょうか。

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