!注意!本記事には『DEATH STRANDING』序盤のゲームプレイやカットシーンのスクリーンショットが含まれています。ネタバレとなる可能性があるため、閲覧にはご注意ください。
今回プレイするのは、コジマプロダクションが手掛ける『DEATH STRANDING』のPlayStation 4版です。
本作は、「デス・ストランディング」と呼ばれる現象によって分断されたアメリカを舞台に、伝説の配達人であるサム・ポーター・ブリッジズが、複雑な地形を歩きながら様々な荷物を運搬していくアクションゲームです。
『メタルギア』シリーズで知られる小島秀夫監督の最新作ということで、発売前から大きな話題になっていましたが……実は僕、小島監督の作品をプレイしたことないんですよね。

小島監督作品を未プレイでも本作を楽しめるのかちょっと心配だったのですが「大丈夫大丈夫!むしろやったことない人のプレイ感の方が貴重ですよ!」と丸め込まれました。
にわかなこと書いちゃって、小島監督のファンから怒られないよね……?
伝説の配達人として荷物を背負え!

「デス・ストランディング」と呼ばれる現象によって人類は分断されてしまう。孤立して身動きが取れなくなった人々の為、分断されたアメリカを再び繋げる為、サム・ポーター・ブリッジズは配達人として任務を遂行するのであった。

荷物を背負ったサムが格好良くバイクを走らせるムービーが流れる……が、ずっこけてしまい、ゲーム開始早々にバイクを失ったうえに荷物をぶちまける。

雨の中、落とした荷物を回収する。荷物は手に持ったり背負ったり、身体の様々な箇所に積める。だが積み方が悪いとバランスを崩して転んでしまうので注意が必要だ。

サムは100kg以上の荷物を背負えるが、腰が悪いおじさんの最大積載容量は5kgまでだ。
ちなみにサム役のノーマン・リーダスは50歳……僕より年上……!
運ぶ物は色々!え、遺体ですか?

依頼を受けて荷物を目的地まで配送するのが基本的なゲームの流れだ。

依頼されれば遺体だって運ばなければならない……。

遺体を背負うというシチュエーションも怖いが、先程まで運んでいた小さい荷物とは違い、人間ひとり背負っているわけなので、でかくて重い。つまりバランスを取るのが難しいのだ。
よろけたときはL2、R2ボタンを押してバランスを取るのだが、うっかりミスした場合、転倒してしまう。

荷物にも耐久力があり、何度も転倒して荷物をぶちまけ続けると、荷物が破損してしまう。
既に何度も遺体を背負ったまま転倒している。祟らないでね……マジで。
サムに立ちはだかるミュールと時雨、そしてBT!

配達中、障害となるものがいくつか存在している。
「ミュール」と呼ばれる配達依存症の敵が、サムの荷物目当てに襲ってくるのだ。荷物を守るためにもミュールに見つからないように隠れた方がよいのだが、見つかってしまった場合はバトル開始だ。

□ボタンで攻撃可能。荷物を奪う不届き者はボコボコにして、逆にミュールの荷物を奪い取ってやろう。
それに、配達中は「時雨」と呼ばれる雨が降るのだ。

時雨は触れたモノの時間を急速に奪っていく。人体にも悪影響だが、荷物も劣化してしまう恐ろしい雨なのだ。

さらに時雨が降るとBTという化け物が出現する。辺り一面が泥の川のようになり、その中から無数の手がサムを捕まえようとしてくるのだ。
BTに捕まると、荷物をぶちまけるし、泥の川に流されるし、散々な目にあってしまう。

そんな時に活躍してくれるのが、BB(ブリッジベイビー)と呼ばれる赤ん坊だ。通常、人には見えないBTの姿を見えるようにしてくれる。

このゲームにおいて生身の登場人物はほとんどおらず、配達の依頼人とも映像や音声でのやり取りになる。そんな中で生身であるBBとの交流は心癒されるものがある。

ちなみにBBはコントローラーを優しく上下に振ってあやせるぞ。

無性に母性が溢れ出すおじさん。
コントローラーをあやす姿は、はたから見れば狂人……。
どこでもお届け!ルートは気分次第!

配達の内容は、荷物をA地点からB地点に運ぶという単純なものなのだが、そのルートは自由に決められる。

地図上にラインを引くとフィールド上にもラインが表示される。これで迷子になる心配はないと思いきや……地図では細かな地形がわからないため、引いたラインが崖の上などの通常進めない場所を通っていることもある。

実際に現地に行かなければわからないことも多いので、ラインはあくまで目安として考えた方がいいだろう。

しかし、崖があっても梯子やロープといった機材を設置すれば登れるようになるぞ。

配達する荷物の重量もあるので出来るだけ身軽にしたい。だが梯子を持っていけば崖を通って、配達経路をショートカット出来る。
持っていく機材の選別もこのゲームの楽しいポイントだ。
誰かと繋がっている感がすごいオンライン要素!

オンラインに繋ぐと、他のプレイヤーが配置した機材が自分のゲーム内にも反映され、それを使うことができる。逆に、自分が配置した梯子も誰かのゲームに反映されて、助けになっているかもしれない。
ゲーム中に他のプレイヤーの姿は見れないが、自分の他にもこのルートを通った人がいるという事実が、孤独な配達の癒やしとなる。

姿は見えないが、僕らはたしかに繋がっているのだ……!

他のプレイヤーに助けられたら「いいね」しておこう。いいねは本人に届くぞ。
あ……できたら僕にもいいねして……!
プレイ前の「配達するゲームって面白いのか……?」という不安は、早々に払拭されました。ルートの設定や機材の選別、荷物の積み方や運搬時のバランス取りなど、ゲーム的な面白さが豊富にありました。
ただ、やることは荷物の配達だけで、随所に挟まれるムービーの時間が長いので、人を選ぶゲームだと思います。

配達の数をこなす毎に、橋をかけられるようになったり、バイクに乗れるようになったりと新要素が開放されるので、RPGのように先へ進めるワクワクがありました。
「ここに梯子かけたら他のプレイヤーが使ってくれるかな」とか「誰かがロープをかけてくれてたから助かった!」とか、他のプレイヤーとの繋がりを意識するようになってくると、格段に楽しくなっていきます。
小島秀夫監督が手掛けてきた作品はこれまでプレイしてこなかったし、ノーマン・リーダスやマッツ・ミケルセンをはじめ、本作に登場する豪華俳優陣も知らなかったのですが、そんな僕でも十分に楽しめました!
『DEATH STRANDING』は、PlayStation 4を対象に発売中。PC版は2020年初夏発売予定です。
吉田輝和のプロフィール:19年にわたって自画像の絵日記を書き続けているおじさん。近年、「ちおちゃんの通学路(KADOKAWA)」や「お稲荷JKたまもちゃん(一迅社)」、「からかい上手の高木さん(小学館)」などの人気漫画のモブキャラとして登場しており、2018年にはアニメ作品に2回登場した。何故こんなに漫画登場しているのか、描いた漫画家も吉田本人もよくわからないらしい。 吉田のTwitterはこちら。