「2/5 セガサターン」プラモデルを塗装! カラーイメージは「戦車」?
素組みを終えたところで、「2/5 セガサターン」の完全塗装に挑戦しましょう。今回は数年前に購入した中古の「セガサターン」を参考に、手持ちの塗料と照合を重ねて選びました。その中で色合いが近かったのは「Mr.カラー C12 オリーブドラブ(1)」。戦車プラモなどでよく使う色です。ボタンは「ガンダムカラー UG14 MSライトブルー」を選択。塗装は電源/メイン基板を灰サフで、それ以外を黒サフで下地塗装を施しました。


特にピックアップユニットと付随する基板は黒一色のランナーで構成されているために、マスキングを施しながら複数回にわたって塗装します。黒サフで全体を塗装→上部のピックアップ部をマスキングし基部をシルバーで塗装→シルバー部分をマスキングし灰サフで基板の色を整えた後、調合したグリーンで塗装という順序を踏んでいます。

なお電源基板の塗装は、「C329 イエローFS13538」と「C327 レッドFS11136」の9:1の割合で、緑のメイン基板は「C66デイトナグリーン」と「C6 グリーン」を7:3の割合で調合したものを使用しています。基本塗装が終わったら基板部分のチップやコンデンサをつや消しブラックで塗装しました。


すべて塗装し終えたら、素組み時と同じように組み立てつつマーキングシールを貼り付けて完成です。

完全塗装の「2/5 セガサターン」をチェック!
塗装を終えた「2/5 セガサターン」を見てみましょう。本体ボタン色は「MSライトブルー」でも違和感なく馴染みますが、「C12 オリーブドラブ(1)」で塗装した本体は素組み状態よりも若干色の濃さが目立ちます。また、手にとってみると少し大きいと思えるほどのスケール感です。


実機と並べてみると、「2/5スケール」なのがよくわかりますね。

同シリーズの「2/5 プレイステーション」と並べてみましょう。セガサターンは正方形の本体の大きさ・高さが目立ちますが、初代プレイステーションは横長で高さもそれほどありません。

外枠を外して内部を晒してみます。セガサターンは下部のメイン基板が巨大な故に、電源とピックアップユニットを上部に配置していますが、プレイステーションはメイン基板が小さく、電源ユニットもメイン基板横に配置することで全体のバランスを保ちコンパクトにまとめています。

こうして眺めてみると、現行の家庭用ゲーム機が構造・デザイン面で大きく変化したことを実感できます。現世代のハードはディスクトレイがないタイプが主流。置き方も縦横に対応していますが、90年代のハードはCDラジカセのようにフタを開いて直接固定する形式がメインでした。
本キットの魅力は、無視されがちだった内部機構を模型として再現したところにあるでしょう。90年代のゲームハードの構造をプラモデルとして楽しめる「BEST HIT CHRONICLE 2/5 セガサターン(HST-3200)」は2,750円(税込み)で発売中。制作を通してプラモデルとなったセガハードを堪能し、ひとつの技術的文化財として感じてみてはいかがでしょうか。
◆使用塗料
■サーフェイサーなど(下地塗装)
・Mr.フィニッシング サーフェイサー1500 ブラック(外枠)
・Mr.フィニッシング サーフェイサー1500 グレー(内部基板)
・ガイアノーツ NP001 メカサフ へヴィ(十字キーなど)
■塗料
・Mr.カラー C12 オリーブドラブ1(外枠)
・ガンダムカラー UG14 MSライトブルー(ボタン)
・Mr.カラー C66デイトナグリーン(メイン基板)
・Mr.カラー C6 グリーン(メイン基板)
・Mr.カラー C329 イエローFS13538(電源基板)
・Mr.カラー C327 レッドFS11136(電源基板)
・ガイアノーツ Ex-07 Ex-シルバー(内部シールド)
・アクリジョン ベースカラー ベースホワイト(内部ケーブル接続口)
・アクリジョン N12 つや消しブラック(電源コンデンサ、チップ)
・アクリジョン N8 シルバー(コンデンサ頂部、チップの脚/はんだ、配線など)
・アクリジョン N10 カッパー(電源基板のコイル)
総合評価: ★★★
良い点
・内部再現によりセガサターンを深く学習できる
・ディスクホルダーのオープン機能
・ディスクパーツのシールにゲームタイトル3作品が印刷されている
悪い点
・チップを筆頭とした内部構造の詳しい解説が組説に掲載されていない