スクウェア・エニックスは、海外向けに発売・配信中のソフト『ライフ イズ ストレンジ トゥルーカラーズ』の国内版発売決定を報じました。対応プラットフォームはPS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/スイッチ/PC(Steam)となっています。本稿では、あらためてゲームの概要と、メディア向けに開催された国内版先行体験会のプレイインプレッションをお届けします。
『ライフ イズ ストレンジ』シリーズは、現代に生きる10代の少年少女を主人公として描くポイント&クリック形式のアドベンチャーゲームです。洋画や海外ドラマを見ているような気分で、多感な少女たちの心の機微が丁寧に描かれるジュブナイルを楽しめます。
最新作『トゥルーカラーズ』の物語は、アジア系の少女アレックス・チェンが長らく過ごしてきた養護施設を出て、兄のゲイブを訪ねてコロラドの田舎町・ヘイブンスプリングスを訪れたところから始まります。


しかし穏やかな生活は長くは続かず、ゲイブは程なくして帰らぬ人となってしまいます。なぜ彼は命を落とさなければならなかったのか? アレックスは、人の感情をオーラのような形で視認できるという自身に備わった超常的な力も使いながら、その真相に迫っていきます。




本シリーズの国内版は、ローカライズのクオリティの高さでも知られています。今回試遊できたのは序盤のみですが、何気ない兄妹の会話でも「いい人だね」「そうだろ? まぁ、ちょっと"ハグ魔"だけどな」などと話しており、質の高い翻訳は本作もこれまで通りのようです。
吹替キャストは、アレックスを風間万裕子さん、ゲイブを櫻井トオルさん、ゲイブの友人・ライアンを唐戸俊太郎さん、『ライフ イズ ストレンジ ビフォア ザ ストーム』にも登場したステフを丸山有香さんが演じ、その他に魚建さん、楠見尚己さん、武田幸史さん、近藤唯さん、鶏冠井美智子さんらが出演します。吹替の経験が豊富で、かつ落ち着きのある声質をしたキャストが多く、物語の世界にドップリと浸らせてくれます。
日本語へのリップシンクには未対応ですが、ローカライズは洋画や海外ドラマの吹替のように役者(キャラクター)の口パクとセリフの尺を綿密に合わせているとのことで、吹替の映画やドラマを見て「日本語のセリフと役者の口の動きの違いに違和感を抱く」レベルの人でなければ気にならないでしょう。少なくとも筆者は気になりませんでした。

また、本作は動画配信用の設定として「プレイ中に選択肢が発生した際、どれを選ぶか配信視聴者に投票してもらう」仕組みが用意されています。その投票結果をもとに「配信者が最終決定する」か、「選択を視聴者に完全に委ねる(もっとも支持を得た選択肢がそのまま選ばれる)」かも事前に設定しておけるので、かねて「インタラクティブな映画のようだ」と称賛されてきたシリーズに、新たな形でのインタラクティブ性が加わります。1人で腰を据えて遊ぶのはもちろん、配信を見るのも楽しみになりそうですね。


また、同性愛者でもあるステフや、兄ゲイブの友人であるライアンは選択次第でアレックスの恋のお相手になることも。そうした未来を目指してプレイしたり、配信者の生配信を見かけたらそうした選択肢をプッシュしてキューピッドぶってみるのも一興かもしれません。


待望の国内展開が発表された『ライフ イズ ストレンジ トゥルーカラーズ』。発売日などの詳細は、後日あらためて発表予定です。
