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30年を経ても愛される「ロードス島戦記」の魅力とは─ライトノベルの原点に隠れた意外な過去、今なお続く新展開まで

ライトノベルの原点のひとつに数えられていることも多い「ロードス島戦記」の魅力や人気の背景へ迫ると共に、今も続く新たな展開について紹介します。

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■メディアミックスの先駆けにもなった「ロードス島戦記」

「ロードス島戦記」30周年サイトより

この世界を描く小説は、まず「ロードス島戦記」が登場し、その続編にあたる「新ロードス島戦記」、パーンたちの冒険よりも前の時代を描いた「ロードス島伝説」と、3シリーズにわたって展開しました。そのため「ロードス島戦記」は、最初のシリーズ作の名前であると同時に、シリーズ全体を総称する呼び名でもあります。

そして「ロードス島戦記」の展開は、コミカライズやアニメ化へと至ります。特に映像方面への躍進は著しく、まずは1991年にOVA化。このOVAは、VHS版に始まりレーザーディクス版、DVD版、Blu-ray版と、時代に合わせてその都度リリースされました。2018年には、Blu-ray BOのスタンダードエディション版が発売されるなど、その息の長さに驚かされます。

しかも映像作品はOVAだけではなく、1998年にはTVアニメ化を実現。「ロードス島戦記-英雄騎士伝-」とのタイトルで放送されたTVアニメ版は、「ロードス島戦記」から「新ロードス島戦記」に至る物語を、全27話というボリュームで描き出しました。

コミカライズ作品も多数あり、いずれも見ごたえのある物語を漫画という形で表現しています。個人的には、山田章博氏が作画を担当した「ロードス島戦記 ファリスの聖女」における、卓越した画力で表現された最終決戦が忘れられません。

このほかにもアニメ・漫画作品はいくつもありますし、2017年には舞台化まで成し遂げてました。また、数々のデジタルゲーム化も、注目すべきポイントです。

最初期はPC向けの展開が多く、記念すべきコンピュータゲーム1作目の『ロードス島戦記~灰色の魔女~』で幕開けし、ファンディスク的な『ロードス島戦記 福神漬』シリーズ、続編にあたる『ロードス島戦記II~五色の魔竜~』など、続々とリリースを迎えます。

こうしたPCゲームをべースとしたタイトルがPCエンジン向けに登場した1992年以降は、家庭用ゲーム機への展開がスタートし、メガCDやスーパーファミコン、ゲームボーイなどに広がっていきます。

2000年にドリームキャスト向けとして発売された『ロードス島戦記 邪神降臨』は、これまでRPGが多かった関連作と一線を画し、アクションRPGとして登場。当時、国産のハック&スラッシュ作品としても関心を集め、「ロードス島戦記」を知らないゲームユーザーからも好評を博しました。

『ロードス島戦記オンライン』公式サイトより

その後も、ブラウザゲーム『ロードス島戦記 -伝説の継承者-』やMMORPG『ロードス島戦記オンライン』といった時代に合わせたタイトルが生まれています。前者は残念ながらサービスが終了していますが、『ロードス島戦記オンライン』は現在も継続して展開中です。

こうした広がり、いわゆるメディアミックスは、様々な作品で行われている手法です。しかし、「ロードス島戦記」が登場した当時はまだ、複数のメディアリリースを意識した展開は珍しいものでした。

リプレイから小説に至り、そして映像にゲームと受け皿を広げることで、新たなファンの開拓に成功。またファンからすれば、「ロードス島戦記」を楽しむ手段が増えたことで、長期的にコンテンツと接するようになります。

横への広がりがコンテンツとしての懐の深さに繋がり、この循環で新たなファンを随時受け入れていく。こうした展開を長年続けた強みが、「ロードス島戦記」が今なお愛される理由のひとつと言えるでしょう。

無論それも、光り続ける魅力あってこそ。面白さが魅力となり、そして拡散へと繋がり、広範囲に影響を与える。この幸せな繋がりが、今も変わらずに続いています。



《臥待 弦》
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