■無双アクションに備え、シミュレーションゲームの骨太な道のりに着手せよ!
一騎当千の爽快アクションが楽しめる『無双』シリーズと、シミュレーションRPGの草分け的存在の『ファイアーエムブレム』(以下、FE)シリーズによる新たなコラボレーションタイトル『ファイアーエムブレム無双 風花雪月』(以下、FE無双 風花雪月)が、6月24日に発売決定。
コラボ第1弾の『ファイアーエムブレム無双』は、『FE』シリーズの複数作品から登場キャラクターが集結しましたが、この『FE無双 風花雪月』は1作品に絞っており、その分より深く世界を描くものと思われます。
その1作品とは、2019年7月に発売された『ファイアーエムブレム 風花雪月』(以下、FE 風花雪月)。教師となって教え子を導く第1部と、成長した生徒たちがかつての学友と刃を交える第2部を通し、歯ごたえのある戦略性と重厚な物語で公表を博しました。
『FE無双 風花雪月』では、『FE 風花雪月』で描かれなかったストーリーが紡がれるため、その新たな展開を深く味わうには、過去の話──つまり、『FE 風花雪月』の物語を知っておくのがお勧めです。
ネタバレになるので多く語れないのが口惜しいところですが、『FE 風花雪月』をしっかり遊ぶと、『FE無双 風花雪月』が明示している“あり得たかもしれない、もう一つの物語”に期待する方が多いのも納得いただけると思います。
しかし、『FE無双 風花雪月』に備える意味で『FE 風花雪月』をプレイする場合、ひとつ注意点があります。それは、一通り把握しようとすると、複数回のクリアが欠かせない点です。
こちらも詳しく語るとネタバレになるので詳細は避けますが、全ての主要キャラクターを深く知り、物語も全般的に踏まえようと思ったら、繰り返しプレイが必須となります。また、DLCでサイドストーリー「煤闇の章」があり、出来ればこちらも押さえておきたいところ。
幸い、クリア後のデータ引き継ぎ要素があるので、繰り返しプレイ自体は苦になりませんが、相応のプレイ時間がかかるのも事実。6月24日までまだ4ヶ月近くあるので、後回しになりがちかと思いますが、「一月で1週クリア」くらいの目安で着実に進めておくのが吉です。
■発売は9月だから余裕? 否、関連作の多さに要注意
今回取り上げる最後の作品は、『ゼノブレイド3』です。広大なフィールドを駆け抜け、シームレスなバトルで没入感を促す『ゼノブレイド』シリーズの最新作が、今年9月に発売される予定です。
「まだ半年以上も先だし、焦る必要はないのでは」と考える方が多いかと思いますが、関連作のプレイ予定という意味では、複数回のクリアを目指す『FE 風花雪月』以上に厳しいスケジュールになる恐れがあります。
まず、タイトルの数字からも分かる通り、本作はシリーズのナンバリング3作目。これまでのナンバリング作品は主要キャラが一新されてきましたし、本作も新たな面々が主軸となるものと思われます。
ですが、本作について言及した任天堂公式のツイートで、「ゼノブレイド1と2、2つの世界の未来をつなぐ物語」と明言されており、過去作とストーリー面で深く関わる可能性を示唆しています。そのため、より深く楽しもうと考えた場合、やはり過去の関連作は避けて通れません。
『ゼノブレイド』シリーズはいずれもRPG作品。当然、初代も『2』も相応のボリュームがあるので、まず2本のRPGをクリアする必要があります。初代はWii向けソフトでしたが、幸いスイッチ向けにリマスターした『ゼノブレイド ディフィニティブ・エディション』が出ているので、ハード面で悩む心配はありません。また、初代に限っていえばNewニンテンドー3DS版という選択肢もあります。
そして、この2本だけではなく、『2』の追加コンテンツとして登場した『黄金の国イーラ』のプレイも視野に入れた方がいいかもしれません。『黄金の国イーラ』は『2』の過去を描いており、文字通りの意味で直接繋がっている作品です。『ゼノブレイド3』は『2』との関係性もあるので、この『黄金の国イーラ』も押さえておくのが最善でしょう。
つまり、『ゼノブレイド3』の物語に備えようと思った場合、初代と『2』、そして『黄金の国イーラ』と、計3本のRPGをクリアしなければなりません。『黄金の国イーラ』は追加DLCなので、他2本ほどのボリュームでこそありませんが、ちょっとしたサブクエスト程度の規模とはかけ離れているので、やはり油断できません。
『ゼノブレイド3』まで半年以上あるとはいえ、関連作は3本ものRPG。ペースだけで言っても、二月に1本がクリアのペースです。ここに、他のゲームのプレイ予定も加われば、その厳しさは誰の目にも明らかでしょう。