
◆接客とはお客さんとのタイマンバトルである
2008年にニンテンドーDSでシリーズ第1作目が発売された『ガールズモード』は、セレクトショップの店長となってお客さんにコーデを提案したり、自分自身も着飾ったりしてオシャレを楽しむファッションコーディネートゲームです。開発はシンソフィア、発売は任天堂が担当しています。
コアターゲットは女児/女性だと思われますが、男性でもRPGが好きな人なら問題なくプレイできるでしょう。「接客での会話や来店時のコーデなどからお客さんが好きなアイテムやブランドを判断して提案する」というゲームの骨子は「ボスとの戦いのなかで弱点属性を見抜き、そこを突く」行為に非常によく似ているからです。接客とは、お客さんとの1対1のバトルなのです!
前述した通り、接客のみならず主人公を着飾らせるのも楽しみのひとつです。本シリーズは主人公に決まった名前がないので、プレイヤーたちからは親しみを込めて「店長ちゃん」などと呼ばれています。
店長ちゃんは年齢に関する設定・描写がなく、かつメイキングの幅が広いので、学生っぽい女の子から大人の女性まで、年齢感も含めたオシャレを縦横無尽に楽しめます。筆者も、新作が出るたびに嬉々として心血を注ぎ続けてきました。キャラメイク最高!



◆3作目のメルヘンさに脳を焼かれた
店長ちゃんが店長になるまでの経緯は作品によって異なりますが、筆者はシリーズ3作目『ガールズモード3 キラキラ☆コーデ』の導入が特にお気に入りです。
「祖母からもらったカギでドールハウスの扉を開いたら、その向こうにはオシャレという概念を知らないドールたちが暮らす街が広がっていた」というシリーズで群を抜いてメルヘンチックなストーリーになっており、雰囲気も前作までと比べて大きくポップでファンシーなものになりました。
子ども向けになってしまった…と感じた人もいるかもしれませんが、筆者は「現実をひと時忘れてゲームを楽しむ自分」と「現実をひと時忘れてドールの世界のセレクトショップで店長を楽しむ主人公」のシンクロ具合を強く感じられて、むしろ大人のプレイヤーにこそアピールしているのではと感じました。OPムービーにも、そうしたメッセージが込められているように思います。



筆者と『ガールズモード』の出会いは、2008年の秋にWebメディアで「任天堂カンファレンス2008秋」の出展タイトルレビュー記事を読んだことでした。
おそらくは男性であろうライターさんによる「今回の体験会で屈指のダークホース」などの賛辞に心をくすぐられて興味本位で購入しましたが、その後、本作のために女性ファッション誌を読みだすほどハマるとは思いませんでした。それ以来筆者の心の中には女児が住み着いており、ガルモの新作を期待する「ガルモおじさん」と化したのでした。
シリーズ最新作である3DS『ガールズモード4 スター☆スタイリスト』の発売から早5年。続編をまだかまだかと待ち続けていましたが、2月9日に配信されたNintendo Direct 2023.2.9で「ガルモ」と同じシンソフィアが開発するマーベラスの新作タイトル『ファッションドリーマー』が発表されました。これが発売されたら"実質的にガールズモード"なゲームとして楽しもうと思います。
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