春の気配が漂いはじめた今日この頃。新作ゲームを物色していた筆者の目に、1本のタイトルが止まりました。

「なんだ、この可愛い雪女が登場するゲームは……?」
本作は、『雪ん娘大旋風 ~さゆきとこゆきのひえひえ大騒動~』という作品で、どうやら強くて可愛い雪ん娘(若い雪女)が活躍する全方位シューティングゲームのようです。2007年にWiiで発売されたゲームの移植作であり、ニンテンドースイッチ向けのダウンロード版は2018年にリリースされています。
今回手に取ったのは、2023年1月19日(木)に発売されたパッケージ版になります。主人公の雪ん娘の愛らしいビジュアルから、ライトな雰囲気の漂うアクションという趣きを感じ、気軽な気持ちでプレイを開始したのですが……こ、このゲーム、意外に難しいぞ……!?
というわけで、今回は見た目の可愛らしさに惹かれてプレイしたけれど、がっつり歯ごたえのあるシューティングゲームだった『雪ん娘大旋風 ~さゆきとこゆきのひえひえ大騒動~』のプレイレポートをお届けします。
◆キュートな雪ん娘がバラエティに富んだ敵を相手に大暴れ!

物語は、人間に一目惚れした雪ん娘(若い雪女)が、片想いをしている彼の呪いを解くため、「呪い消しの霊薬」の材料探しの旅に出るところからスタート。しかし、彼女の行く手には天狗やお化け提灯などの妖怪から、ミイラ男や魔女など古今東西バラエティに富んだ敵が立ちはだかります。はたして恋する乙女は、襲いかかる妖怪たちをカッチンカチンに凍らせて、愛しい彼との恋を実らせることができるのか……!

本作の特徴は全方向スクロールであることです。敵の攻撃は四方八方からやってきますが、プレイヤーもマップを自由自在に動き回れるので、戦いに躍動感がありました。また、敵のバリエーションも豊富で、和風な妖怪・もののけの類だけでなく、ちょっと異質さのある洋風なモンスターたちも登場するので、画面に華やかさがあるのも良いポイントですね。
基本的な攻撃方法は、雪ん娘の武器である「つららショット」です。最初はベーシックにつららが射出されるだけですが、マップ内にあるアイテムを取得すると形状が変化。3方向に拡散したり、ボムになったり、発射速度がアップしたりと、戦いやすさが変わります。

なお大雑把な性格の筆者は、3方向につららが出るのが攻撃を当てやすい気がしてよく使っていました。手に入れたタイミングで攻撃スタイルが変わるため、敵の種類や自分のプレイスタイルに合わせていくと、より攻略がしやすいように感じました。
その他にも、「吹雪」やお供の雪ウサギをつっこませる必殺技「都兎乱舞」を使い、わらわらとやってくる敵をまとめて凍らせ、一網打尽にするダイナミックなアクションもあります。うまく決まれば一面氷の結晶だらけになるので、気分爽快ですね!
◆可愛いけれどしっかり遊びごたえのある全方位シューティングゲーム

さて、可愛らしいキャラクターたちが登場する本作ですが、ゲームとしてはなかなか歯ごたえがある作りでした。まず、全方位からくる攻撃が厄介!敵に囲まれないように立ち位置を調整しつつ、遠距離攻撃を回避するという立ち回りが求められます。そのため、プレイ開始直後は、ちまちまと進みながら少しずつ倒していくというチキンな戦法を用いていました。うぅ……かっこ悪いけれど仕方ない……!

また、最大残基は9まで設定ができるものの、敵の攻撃を3回受けたらやられてしまいます。筆者は「力こそパワー!」というファイターなので、回避の重要性を理解しておらず、ステージ1のボスである「がしゃどくろ」を倒すのにもだいぶ苦戦をしいられてしまいました。

しかし、そんな脳筋プレイヤーにも優しい仕様が追加されています。それが「ステージセレクト」。オリジナルでは一度全ステージクリアするまでオープンしませんでしたが、本作ではクリアした次のステージから始められるようになりました。ゆえに、目の前のステージに全力投球しやすく、楽しく挑戦を繰り返しながら戦えるゲームにまとまっていたと思います。

「なめてかかると、やけど(凍傷)するわよ!」
『雪ん娘大旋風 ~さゆきとこゆきのひえひえ大騒動~』は、まさにこんなテンションでプレイする、見た目は可愛いけれど中身は歯ごたえありなシューティングゲームでした。今回はソロプレイでしたが、オフライン2人プレイも可能となっており、そちらでは異なるストーリーが展開します。初心者にも遊びやすい要素も追加されているので、見た目の可愛らしさにグッときた方はぜひプレイしてみてくださいね!