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最新作『ストレイチルドレン』に、伝説的な“戦わないRPG”『moon』も! 個性濃すぎる「オニオンゲームス」の忘れがたい足跡

「オニオンゲームス」のユニークで個性的な作品をまとめてお届け。『ストレイチルドレン』に至るまでどんな足跡を残してきたのか、その一端をご覧ください。

ゲーム 特集
最新作『ストレイチルドレン』に、伝説的な“戦わないRPG”『moon』も! 個性濃すぎる「オニオンゲームス」の忘れがたい足跡
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■スイッチ/PS4/Steam『moon』

木村氏が以前籍を置いていた「ラブデリック」のデビュー作であり、のちのゲーム業界にも影響を及ぼしたのが、1997年10月16日に発売されたPS向けRPG『moon』です。

RPGは、ファミコン・スーパーファミコン時代に一躍人気ジャンルとなり、「RPG黄金期」と呼ばれるほどの盛り上がりも見せました。その勢いは初代PSにもおよんでおり、「勇者が魔物と戦い、世界を救う」という王道的な展開も受け継がれていきます。

そこに一石を投じたのが、この『moon』でした。本作の世界でも勇者が登場し、アニマルを倒して経験値を稼ぎます……が、本作の主人公はこの勇者ではありません。ゲームの世界に入り込んでしまった少年が主人公を務め、殺されたアニマルの魂から「ラブ」をゲットし、戦いではなく心を通じ合わせることでレベルアップしていくのです。

RPGなのに敵と戦わず、「もう、勇者しない」というキャッチコピーも話題となった『moon』は、これまでのRPGの概念を覆した作品として注目を集め、プレイヤーたちに斬新なゲーム体験を提供しました。

ここ10年ほどでは、倒さないことがひとつのカギになるRPG『UNDERTALE』が「戦わないRPG」として知られ、大ヒット作となりました。そんな『UNDERTALE』より20年も前に、「戦わないRPG」の道を切り開いた『moon』は、新たな可能性を提示した先駆者と言えるでしょう。

なお、オリジナル版の『moon』は「ラブデリック」が開発しましたが、2019年10月10日に「オニオンゲームス」が完全移植版をスイッチ向けにリリース。その後、PS5/4版やSteam版も登場し、誰でもアクセスしやすい環境になっています。

■スイッチ/Steam『Mon Amour ~モナムール~』

語られぬ物語に奥深さが潜むSTG『BLACK BIRD』、RPGを一筆書きに落とし込むゲーム性とちょっとおかしな世界観がクセになる『勇者ヤマダくん』、戦わないRPGの原点『moon』と、魅力の方向性がいずれも異なる個性的な作品ばかりですが、個性という点では『Mon Amour ~モナムール~』も非常に色濃い1作です。

「愛の形がちょこっと違う不思議の国」を舞台とする本作は、主人公の「髭男爵」がお姫様と64人の国民に“チューをする”ゲームです。この切り口だけでもかなり衝撃的ですが、その印象を損なうことなく、世界観からゲーム性まで統一された仕上がりにも脱帽させられます。

ゲーム画面は横スクロールSTGのように見えますがショットやボムはなく、自機である髭男爵の移動も十字ボタンやスティックは使いません。ボタンを押すと髭男爵は上昇し、離すと下降する。ボタンの押し離しのみで操作し、障害物を避けていきます。

避けたその先に待っているのは、連れ去られてしまった64人の国民たち。国民に触れる=チューすると、無事救出成功となります。国民の中には可愛い女性だけなく当然男性もいますし、獣人やミノタウロスだっていますが、髭男爵は分け隔てなく“チュー”します。

ボタンひとつだけで操作し、障害物を潜り抜け、モナガールである国民たちと“チュー”をする『Mon Amour ~モナムール~』。ノリと勢いを感じるバカゲー要素と、1ボタンの調整に緊張感のあるゲーム性を合わせた、個性豊かな作品です。



《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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