
2025年1月17日から2月17日にかけて、『アークナイツ:エンドフィールド(以下、エンドフィールド)』のクローズドベータテストが行われました。2023年に行われたアルファテストの段階から動画配信可能であったりと、開発元であるGRYPHLINEの強気な姿勢も伺えました。
タイトルにもある通り、本作はスマートフォンゲームでも随一のタワーディフェンスゲーム『アークナイツ』の関連作品となっています。ゲーム中でも関連したオブジェクトや事象、果てにはオペレーター(キャラクター)などが登場していました。本記事ではヘビーな『アークナイツ』のドクターとして、本作をプレイして気になったことや物をピックアップしてご紹介します。
なお本作品はまだまだ開発中のため、正式にサービスが開始した際には大きく変わっている可能性は大いにあります。
※本記事は『アークナイツ』本編、サイドストーリーなどの重要なネタバレを多数含みますのでご注意下さい。
◆世界観は『アークナイツ』から引き継ぎ

本作品の気になる点を挙げる前に、本作におけるストーリーの導入から見ていきましょう。『アークナイツ』では大陸「テラ」を舞台にしていました。一方、『エンドフィールド』の舞台はテラではなく「タロII」と呼ばれる本編から152年後の別の衛星が舞台になっています。

『アークナイツ』でのエピソード「孤星」で初めてテーマにされたテラにおける宇宙という存在。タロIIに辿り着いた経緯自体も『エンドフィールド』内の文章で明かされていますが、統合戦略の「探索者と銀氷の果て」のエンディングなどでも登場した星門がキーになっている模様です。

探索者と銀氷の果てでは関わった人たちがどんどん崩壊体となる悲惨な結果が目立ちましたが、『エンドフィールド』の作中ではこの星門を抜けて移住した開拓者がタロIIの先住民となって発展したようです。この衛星の名前であるタロIIという名称自体はエピソード「バベル」などでも何度か出ており、ドクター…オラクルたち先史民が脱出した星とも想像ができますが、そこはハッキリしていないので想像の域は出ません。

また、「源石(オリジニウム)」自体が脅威でありエネルギー源であることは本作でも変わりありません。
タロIIの北極圏は天災渦巻く危険地帯になっており、今回のストーリーのキモになっているようですが……『アークナイツ』本編で脅威であった天災をある程度コントロールできるまでに技術が進歩しているようで、本作品のとある箇所では自発的な天災の発生実験を行っているログもありました。
「鉱石病(オリパシー)」研究に関しては『アークナイツ』本編よりも治療が進んでいて、「不治の病」というレベルからは非常にマシになっている模様です。
◆管理人はドクター?冒頭から思い起こされる“あのシーン”

ゲームを始めるとオープニングと共に石棺からの目覚めまでの流れが始まります。この冒頭の流れは『アークナイツ』をプレイしていれば気になることばかり。

特に印象的なのはこの花畑のシーン。エピソード「バベル」を読んだドクター陣なら思わずむせび泣くでしょう。その他にもパトリオットを思わせる英雄の像、記憶障害や意識の中で出てくるモチーフなど、注目の場面が連続します。


近しいイベントとしては、エピソード「バベル」および本編14章にて源石が生体データの保存媒体であることが示唆されていましたが、石棺にて目覚めた管理人の肉体は別の物で、意識や記憶だけがドクターであるとも考えられます。ただし演出的に誘導されている感じはありますので、断言もできません。
◆似ているけど本人ではない?所々違うプロファイル

そんな管理人以外にもオペレーターには馴染み深い顔ぶれがおり、レーヴァテイン、スノーシャインなどは『アークナイツ』をプレイしたことがあるなら「ん?」となるメンバーです。
ただし、元々鉱石病患者であった彼女たちが『エンドフィールド』では未感染となっており、また治療されたワケでもなく元から感染していないことに。その辺りの経緯はCBT中で語られることはありませんでした。

『アークナイツ』でのスルトと予想される「レーヴァテイン」。アイスクリームに目がないのは変わらずで、BAKERと呼ばれる端末での会話でもアイスクリーム絡みのトークが多め。
ただしコミュニケーションに関しては、ロドスでのときと違い「表現力が高く優れた聞き手」であるとプロファイルに明記されているのが大きく違う点と言えるでしょうか。


そしてゲームの告知前からティーザーPVに登場し、話題にもなったギルベルタ。『エンドフィールド』での星門の起動にも影響した、アンジェリーナと考えられるオペレーターですが、所々違うプロファイルやなどから本人と言い切れない部分も目立ちます。


彼女達のようなロドスでも馴染み深いオペレーターは再旅者と呼ばれており、『エンドフィールド』でもかなりの機密情報になっています。ロドスから派遣された形にはなっていますが、源石から源石森林にて自発的に「産み出された」存在であると明記もされているため、最旅者たちは源石の内部データから再現されたクローンとも考えられます。

その点を踏まえると、感染者は最終的に源石となって大地に帰るという“病の最後”を考えると、ブラッドブルードなどの長命種でない限り、非感染者は再旅者のような登場をしないのでは?と考えられます。ですが、こちらも今回のベータだけでそこまで言い切れないのでサービスインを待ちたいと思います。


個人的にはメインキャラクターの一人でもあるチェンの子孫「チェン・センユー」の性格や行動が、ご先祖様ではなく所々ブレイズを思い出させる部分は割とツボでした。ご先祖さまじゃなくてブレイズを参考にしているのでは……?


ただ、そんなチェンもガチャの宿命である印のフレーバーを見るとご先祖さまの看板スキルでもあったばっと……絶影が失われていたり、レイジアン工業製のアーティファクトでもある赤霄剣もお手製であったりとチェン一族にも色々あったようで、この辺りも本編で掘り下げられるのか気になるところです。
◆原作の“再現エリア”も!気になる部分が多すぎるCBT

実際の所ゲーム面では、プレイレポにもあったように戦闘面など気になる部分は多くありました。ですが、今回のベータではオマケで実装されていた宏山エリアが『アークナイツ』のイベント「懐黍離」の舞台になった大荒城がモチーフになっており実際のスケールモデルで再現されているのが景色も良く、非常に印象深いエリアでした。


実際のプレイ期間に対しても中身が多すぎて期間ギリギリでも全てをプレイしきれなかった『エンドフィールド』。今回挙げた以外にも、ドクターとして気になる部分が多く、これからのサービスインが楽しみです。
『アークナイツ:エンドフィールド』は、PS5/PC/スマホ(iOS/Android)向けに配信予定。今後の続報など、詳しくは公式サイトをご確認ください。