
4月1日はエイプリルフール。有名なゲームシリーズの公式サイトでは、この日はさまざまな趣向を凝らしたジョークが掲載されています。
……が、そんな話題を振りまくゲームの中には、時々冗談みたいに強い敵というのが存在します。今回紹介するのはそんな「嘘みたいな強さの敵キャラ」たち。該当作品のプレイ経験があれば「アイツはふざけた強さだった!」と叫んでくれそうな敵キャラ達について、ぜひエイプリルフールに今一度思いをはせてみてください。
◆『メダロット2』の「ゴッドエンペラー」

筆者が一番「冗談にしか思えない」と感じるのがこのゴッドエンペラー。『メダロット2』のラスボスとして登場したコイツらに泣かされた小学生は間違いなく多いでしょう。
ゴッドエンペラーの何が強いかといえば大変わかりやすく、とにかく武装全ての攻撃力がアホみたい高いのです。『メダロット2』では自分のメダロットを3体までバトルに出撃させてバトルが可能。そしてメダロットには両腕や足、頭にそれぞれ個別の体力があり、その体力がなくなるとパーツが部分破壊されるのですが、ゴッドエンペラーはそれらパーツをほぼ一撃で吹き飛ばします。
特に、メダロットは頭部パーツを攻撃された場合、そのまま戦闘不能になります。そのため、ゴットエンペラーの一撃で味方メダロットが機能停止するというのは、日常的な光景の一つです。特に必殺技に当たるメダフォースを使われた時には、その確率も跳ね上がります。
そして何より、コイツらの一番ヤバいのは一度倒しても復活して再戦になること。おかげで「メタビーのミサイルを敵リーダーの頭に当てる」といったマグレ勝利で乗り切ることもできず、対策をしていないプレイヤーを次々地獄に放り込んでいきました。
かくいう筆者もその一人。あまりにゴッドエンペラーで詰まったため、1度最初からやり直しもう一度ゴッドエンペラーに挑んでまた詰まり、最終的にはゲームを投げました。
◆初代『ロマンシング サ・ガ』の「イフリート」

「冗談みたいに強い敵」というか、全般的に冗談みたいな強いモンスターしかいない気のする『ロマンシング サ・ガ』ですが、その筆頭なのがイフリートです。
名前から想像できそうですが、イフリートは炎系のモンスター。全般的に能力は高いのですが、その中でも「火の鳥」という技は「全体攻撃」+「攻撃力」+「特に縛りない」という凶悪さです。対策がないことはないのですが、それを用意するのもそう簡単ではありません。
あまつさえこのイフリートはとあるイベントの固定ボスとして君臨しています。一度マップに入るとレベル上げもできなくなり、多くのプレイヤーたちに屈辱を味合わせてきました。引くに引けず、進むに進めず。結局筆者は、ロマサガ名物バグである「ハヤブサキャンセル」と一撃必殺技を組み合わせ、何とか勝利をもぎ取った記憶があります。
え?「マンチは卑怯」だって?大丈夫!後半雑魚敵として出てくるイフリートに、しっかりお礼参りされました!
◆『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』の「葦名一心」

フロム・ソフトウェアの中でも屈指の高難易度ゲームとして知られる『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』。そのラスボスとしてプレイヤーを待ち受けているのが“剣聖”葦名一心です。
前座的な敵キャラクターも合わせれば、その体力ゲージは4つにも及びます。一方、一心は刀に槍、火縄銃などさまざまな武器を活用し、独特なディレイを織り交ぜつつ攻撃を繰り出します。それらを掻い潜りながら、敵の体力を削るのはあまり困難。初見時では「どうやって勝つんだよ……」と言いたくなります。
しかし、何度も挑戦していく内に少しずつ勝ち進められるようになってくるのはさすがフロムといった所。もちろん攻略できたときの達成感は素晴らしいので、ぜひその冗談のような強さに挑んでみてください。
◆『真・女神転生II』の「ギリメカラ」

なかなか強力なモンスターが揃っている名作RPG『真・女神転生』シリーズ。自分がプレイしたのは『真・女神転生』と『真・女神転生II』なのですが、中でも初見殺しとして名前がよく出るのが「ギリメカラ」でしょう。
その強さを支えるのが物理反射能力。名前からもわかるように、こちらは味方の物理攻撃を反射しダメージを与えてきます。『メガテン』シリーズは割と物理攻撃の強いゲーム。特に『真・女神転生II』では敵パーティーを複数攻撃できる銃武器を使った場合、そのまま複数攻撃を反射してきます。
そして、そんな事故を誘発するのが『メガテン』シリーズのゲームシステム。同作には自動で攻撃を行ってくれるオートバトル機能があり、戦闘画面でポチッとボタンを押せばサクサク敵を倒してくれます。とっても便利なのでキャラの育ち始めた中盤からは非常に重宝するのですが、そんな時に出てくるのがこのギリメカラという訳です。
甘えたプレイを許さないギリメカラ。ちなみに、物理反射以外の能力も普通に強いのも嫌らしいです。
◆『ポケモンカード GB』の「サンダーlv68」

名作として知られる『ポケモンカード GB』ですが、このゲーム専用カードとして猛威を振るうのが「サンダーlv68」。同カードは1ターンに1度付けられる「エネルギー」3つで、場にいるモンスターの中からランダムで70ダメージを与える技「ビッグサンダー」を持っています。
この70ダメージというのが完全にぶっ壊れ。というのも『ポケモンカード』では、始めに種ポケモンとして初期状態の「ヒトカゲ」などを出し、手札にカードが来たら「リザード」「リザードン」に進化させるという手順で強いモンスターを出していきます。
で、70ダメージというのは大体「リザード」といった、中盤くらいまでに出てくるモンスターを瞬殺できる威力なのです。しかもそういったモンスターは攻撃するのに必要なエネルギーコストが高く、なかなか攻撃できません。ようやくエネルギーをセットしたと思ったら、ビッグサンダーに吹き飛ばされるのもしばしば。当たった瞬間、“悟り”を開けそうな気分になります。
ただし、この攻撃は「自分が場に出したサンダー以外のポケモンにも当たる」という弱点があります。が、こういった制約を逆手に取ろうとするのがカードゲーマーの常。「つまり場に出しているのがサンダーだけならリスクなしだな!」と思いつくのにそう時間はかかりませんでした。
そういうわけで「サンダーlv68」と相性の良いサポートカードやエネルギーを山盛りした構築デッキで戦う方法が爆誕。多くのプレイヤーに愛用されたのでした……。でも入手はクリア後なんで、カード集めしたい時にはとっても便利なんだよなぁ。
以上、もう一度記憶を消して倒したい超強敵から、顔も見たくない神皇帝まで、嘘のように強かった敵キャラたちの紹介でした。
しかし、そういった強さの分遊んでいたときの思い出はどれほどエイプリルフールを過ごしても消えそうにありません。そういった、嘘ではない本物の思い出を作ってくれたのは、とてもありがたいことだと改めて思っています。ただ、ゴットエンペラー2連戦はやっぱダメだよ……。