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身体の有様が、腕の数が、見た目の違和感が……ニトロプラスの『Dolls Nest』で“癖”が歪みそう─強烈なビジュアルに、新たな扉が開く!

ADVゲームを数多く手がけたニトロプラスのが、アクションゲームでどんな“癖”を提案したのか。衝撃的なビジュアルをお届けします。

ゲーム 特集
身体の有様が、腕の数が、見た目の違和感が……ニトロプラスの『Dolls Nest』で“癖”が歪みそう─強烈なビジュアルに、新たな扉が開く!
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『Phantom -PHANTOM OF INFERNO-』にはじまり、『吸血殲鬼ヴェドゴニア』『鬼哭街』と立て続けに物語性の高い作品作りを展開し、早々に独自色を確立したニトロプラス。以降も、濃密なストーリーや奥深いキャラクター陣を強みに、受け手の記憶に残る作品を常に作り続けてきました。

そんな同社が4月24日にリリースした『Dolls Nest』は、3D空間で戦うSteam向けアクションゲームです。強化外骨格のような「鎧殻」を身にまとった少女型機械を操作し、3D空間で敵機との戦いに挑むメカアクションという切り口は、多くのニトロファンを驚かせたことでしょう。

しかし、ゲームジャンルへの新たな挑戦だけでなく、本作に登場する主要なキャラクターたちも、別の意味で非常に驚かされる存在です。それぞれが魅力的で、しかし異質な面を持つ彼女たちと交流していると、新たな扉が開きかねません。果たして、どんな“刺激”を備えているのか、その特徴の一部に迫ります。

■主人公を産み出した絶対的存在「ネマ」

主人公である少女型機械と最も深い関係にあるのが、「ネマ」です。彼女が自分の目的を叶えるための手足とすべく、主人公を生み出したことが本作のきっかけ。そのため、ネマと主人公は創造主と被創造物の関係にあり、概念上では“親”や“神”とも解釈できる存在です。

そんなネマの見た目は、なんと半壊しています。しかも、わずかに頭部と胴体が残っている程度で、両目すら奪われており、限りなく全壊に近い状態の半壊です。

この姿だけでも無残なのに、ネマの身体は長大な槍で貫かれており、串刺しでぶら下がった状態。言語機能は生きていますが、これで意思表示すらできなければ、機能停止しているとしか思えません。

もちろんネマも、こんな状態を望んでいるわけではありません。元へ戻るために奪われた身体を取り戻すことが彼女の目的であり、動けない自分に代わって回収させるために生み出されたのが主人公、というのが本作の経緯となります。

これだけみすぼらしい姿をしていますが、発声はしっかりしており、少女のような声音で主人公に話しかけるネマ。そんな“半壊少女”が絶対的存在として主人公(ひいてはプレイヤー)の頭上に君臨し、ためらいもなく戦地へ送り出されるのが、『Dolls Nest』というゲームです。

こうしたワードが反応するのはかなりニッチな層かと思いますが、それだけに一度刺されば二度と抜けないような、強烈なインパクトをがあります。仮にネマが自分の身体を取り戻し、その槍が抜けたとしても、“癖”はプレイヤーの奥底に刺さったままとなりそうです。

ちなみにネマは、絶対的な創造主でありながらも、主人公に対して命令口調はほとんどしません。戦いに赴かせる時も、「行け」ではなく「行って、人形」といった程度の圧です。

また、プレイヤーが探索に明け暮れてしまった時も叱責などはせず、「酷いにおい。義務を放棄して興じる殺戮は楽しかった?」と釘を刺しつつも、「いいよ……多少の寄り道くらいは許す」「…持って産まれた性能を生かすなとは言わない」と、絶対的主人としては比較的柔らかい口調で接してくれます。

ただし、それは「ネマが心優しい人物だから」ではありません。おそらく、ネマにとって主人公は(前述の発言にもある通り)ただの人形でしかなく、自分の言うことを聞くのは当然。生殺与奪の権利を握ってることすら疑っていないのでしょう。

ネマからすれば、主人公は自分に従うもので、それは信頼や愛情などではなく、水が上から下に流れるのと同じような常識レベルの大前提。だからこそ、命令する必要すらなく、口調も柔らかめなのだと思われます。

一見優しげで、時に寛容さも覗かせ、しかしあくまで主人公を人形として扱う、半壊している少女。そんな主人に仕えるなんて、さぞ背筋が震えることでしょう。しかし、背筋の震え方も人それぞれ。もし、好ましい震えであれば……『Dolls Nest』をプレイしてみるのも一興ですよ。



《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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