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『エルデンリング ナイトレイン』は、ぼっち褪せ人でも楽しめる?初めての協力プレイで感じた交流の乏しさと一体感【プレイレポ】

『エルデンリング』の要素を一部引き継ぎつつ、協力型アクションとなった『エルデンリング ナイトレイン』。そのプレイ感や協力によるの手触りは? いち早く先行レポートをお届けします。

ゲーム 特集
『エルデンリング ナイトレイン』は、ぼっち褪せ人でも楽しめる?初めての協力プレイで感じた交流の乏しさと一体感【プレイレポ】
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■敢えての「コミュニケーション不足」が誘う“協力プレイの真髄”

ゲーム性が大きく変わった『エルデンリング ナイトレイン』に不安を感じていましたが、むしろ『エルデンリング』とはまったく違う味付けが刺激的で、関連作ながら別方向の作品として楽しむことができました。

ただし、ゲーム進行やテンポが大きく変化した一方で、高難易度アクションの手応えは失われていません。自分たちのレベルに応じた敵を選べば戦いやすいものの、ちょっと高望みをするだけで敵の強さは格段に上がり、よほど腕に自信がない限り泣いて逃げ帰ることになるでしょう。

フィールドに点在する強敵はもちろん、1日の最後に待ち構えるボス戦は一筋縄ではいかない存在です。今回プレイに臨んだ参加者たちは、高難易度アクションの経験を少なからず持っていましたが、道中の強化がうまく行かなかった時は初日での全滅もありました。

また、十分育った状態で3日目を迎えても、ここで登場するラスボスの強さは別格です。苛烈な連続攻撃や、側面もカバーするほど広い範囲攻撃などが、人数勝負の安易なゴリ押しを許しません。的確なタイミングでの回避やガード、そして仲間との協力なしでは、互角に戦うことすら困難です。

ここで、事前に感じていたもうひとつの不安である「ソロ派だったプレイヤーでも、『エルデンリング ナイトレイン』は楽しめるのか」という点に迫ります。もちろん向き不向きはありますし、どんな形であっても「誰かと一緒にプレイするのは苦手」という人もいるはず。そのため、“万人の誰もが心の底から楽しめる協力プレイ”とまでは言えません。

しかし、協力型ゲームにありがちな“協力を強いられるプレイ”を感じた場面はほぼ皆無でした。綿密な打ち合わせをせずとも、互いのプレイが自然と協力する形に当てはまっていき、“負担は少なく、恩恵は大きい協力プレイ”のうま味だけを上手く味わえるような形になっています。

例えば一般的な戦いでは、同じ敵に向かって仲間と共に斬りつけた場合、時間差による攻撃で相手が仰け反り続け、反撃する機会もなく倒すことがしばしばありました。自分と仲間がただ普通に斬っているだけでも、攻撃後の硬直をカバーしあう連続攻撃になる場合が多く、助け合う格好となります。

強敵やボスと戦う場合も、誰かにヘイトが向いてると自分が自由に動けます。この隙にHPを回復させるもよし、敵の背後に回って攻撃を繰り出すもよしです。逆に、敵の攻撃が自分に向けられた場合、身を守っている間に仲間が攻撃を与えてくれます。

敵の挙動や状況に対してオーソドックスな反応をしているだけなのに、自然と協力プレイの形になっていくのは、ゲームデザインによる誘導が優れているおかげでしょう。

また、意外な言葉に思われるかもしれませんが、「コミュニケーション手段の乏しさが、円滑な協力プレイに繋がっている」とも感じました。

『エルデンリング ナイトレイン』には、テキストチャットやボイスチャットはありません。マップに「ピン」を刺すことで目的地を提案したり、「ジェスチャー」で視覚的に訴えることは可能ですが、詳細な意志の伝達や自己主張をゲーム内で行うのは困難です。

そのため、意志をストレートに伝えるのは難しいのですが、だからこそ相手の動きや反応から「どうして欲しいのか?」と推測する意識が芽生えやすく、結果的に協力しやすい状況が生まれるのだと思われます。

例えば、テキストや声でチャットできれば、用意周到な対策を打ち合わせることが可能でしょう。それも「協力プレイ」の形のひとつですが、決められた作戦をいかに計画通り実行するか、という方向性になります。

『エルデンリング ナイトレイン』の場合、細かい算段は立てられません。その場その場で、仲間の状況や動きを手がかりに、自分なりの反応を返すのみです。推測を誤れば、歯車が噛み合わないこともあるでしょう。しかし、「相手のことを考えて動く」というのは、まさしく協力プレイの真髄ともいえる行動です。

細かく打ち合わせができれば後は実行するだけですが、密なコミュニケーションが取れなければ、常に仲間の動きや様子を見て、自分が出来ることを模索し続けます。仲間のことを考え続け、仲間も自分のことを考え続ける。そうした言葉にならないコミュニケ-ションが生まれるのは、本作における(おそらく意図的な)「コミュニケーション手段の乏しさ」によるものだと感じました。

チャット機能がないので不便というのも事実ですが、交流が苦手な人からすれば、抵抗が少なくなる要素とも言えます。そして、不十分なコミュニケーションが推測と助け合いを生み、言葉を必要としない協力プレイに繋がるのだと、『エルデンリング ナイトレイン』のプレイを終えた後に実感しました。

もちろんこれは、あくまで筆者の主観的な感想に過ぎません。しかし、『エルデンリング』で長くソロプレイをした身であっても、本作の協力プレイは非常に楽しい体験でした。また、「夜の雨」に追われるゲーム進行は、バトルと探索がとことんまで濃縮されており、“常に何か出来事が起きている”という刺激的なひとときを味わえます。

『エルデンリング 』と共通点があり、そして『エルデンリング 』とは全く違う『エルデンリング ナイトレイン』。言葉に頼らない協力プレイが生み出す感覚は、濃密そのものでした。

向き不向きのある作品ですが……いえ、向き不向きがあるからこそ、試す価値のある一作です。


(C)Bandai Namco Entertainment Inc. / (C)2025 FromSoftware, Inc.
※先行プレイによるレポートとなるため、製品版と異なる可能性もあります。


《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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