2026年10月2日に発売予定となった『エースコンバット8 ウイングス・オブ・シーヴ』。本作初のメディア向け先行体験会にて、『エースコンバット』シリーズブランドディレクターの河野一聡氏(以下、河野)と『ACE8』プロデューサーの下元学氏(以下、下元)へのインタビューが実施されました。


本作のコンセプトや気になる点、開発の裏側など、発売前にもかかわらずさまざまな質問にお答えいただいています。
先行プレイ記事はコチラ!――まず、シリーズに関する質問からさせていただきます。7年ぶりの新作となりますが、開発の経緯について教えてください。また、30年続いてきたシリーズとして、変わらないポイントと、新しく変えたポイントの2つを教えてください。
下元:前作の『ACE7』を発売してすぐに、非常に好調なセールスを上げることができました。それをきっかけに『ACE8』の開発を2020年にスタートしました。多くのファンの皆様に支えられて新作の開発をスタートできたこと、本当にありがたいなと思っております。
河野:30年続いてきたことで、やっぱり「エースパイロット」の体験と、空を自由自在に飛び回ること、そしてパイロット自身の判断で戦っていく気持ち良さと敵機との熱いドッグファイトという部分は変わりません。シリーズを通してコンセプトは変えてないですよね。
下元:コアのコンセプトは変えてないんですけれども、現世代のゲームとしてプレイフィールをより現代風にしてみたり、エボリューションの「進化」ではなく「深化」というコンセプトを深堀りしていく形で最新作の完成を進めております。
河野:新しいことや目に見える部分の進化としては、映像が綺麗になっているという部分がありますね。それに加えて、ビジュアルに機能を含めているところが1番大きいです。
例えば雲ですが、雨が降っていたり天候が変わっているところって、低い雲の下を飛んでるんですね。一方で、上に抜けていくと完全に青空で、高度が高い。これを繰り返し遊んでいると、「雨が降っているから低いとこを飛んでるな」というシチュエーションが無意識のうちに刷り込まれていく。あとは飛行機雲を追いかけるとその先に敵がいたりとか、キャノピーの反射の先に敵がいたりとか。敵のダメージも、黒煙が噴いているとかなり弱っているとか。

ビジュアルが綺麗になっているだけではなく、そのビジュアルがどういったゲームのメカニクスのサインを出しているかという機能を持っています。なので、見た目が綺麗になっている進化と、深堀りの深化の両面があるというわけです。
下元:過去作でも自機の高さは高度計を見ればわかるんですが、プレイに慣れてこないと高度計をゲーム中に見ることってなかなかできないんですよね。なので、今河野の説明にあったように、より直感的に自分が飛んでる高さを感じ取ることができるつくりは、新しく入ってきてくださる初心者の方にとってもより優しい実装なんじゃないかなと考えています。
河野:また、新しいこととして裏側の設計を大きく変えています。今までは、ある程度プレイヤーの皆さんにゲーム側の都合を忖度してもらっている部分がありました。コンテナがついてるところは「ダメージが入るんで撃ってくださいね、攻撃が当たりますよ」でも、ダメージコンテナがついてないところに関しては、「すいません、ここは無敵です。ダメージは入りません」みたいな作り方をしてたんですけど、やっぱり今の世代で自由に敵と戦ってもらおうと考えた時に、もうそれは時代遅れだなと感じて、ダメージ周りの設計を全部見直しました。
大型機と戦ってもらうとわかると思うんですが、コンテナのないところに機関砲を打ち込めば本体のダメージが蓄積していますし、その大型機に乗っているAAガンやVLSを爆発させると、その部分が爆発した範囲ダメージが機械本体に追加ダメージとして入っています。
なので、プレイの仕方によって大きな機体などのやられ方や撃墜のされ方が変わるようなダメージの設計をしてます。あくまでもプレイフィールは変えていませんし、今まで通りにコンテナ狙いでターゲット全滅というクリアの仕方もできますが、場合によっては機関砲を使って一気にダメージ与えて最速で倒す、というようなこともできる自由度を持った設計になってます。
――次に難易度についての質問です。シリーズの歴史も長いですが、今回初めて触れる人でも問題なくプレイできるでしょうか。また、難易度についてはどのようになってますか。
下元:問題なくプレイできます。シリーズ初心者の方でも遊べる難易度や、普段ゲームをあまりプレイされず、ストーリーだけ楽しみたいという方に向けた難易度の方も入れております。チュートリアルとトレーニングと合わせてそういった難易度を選んでいただくことで、初めての方でも楽しんでいただける『エースコンバット』になっているかなと。
種類としては、シリーズをしっかり遊んでいる方向けの難易度「ベテラン」や、標準の難易度「パイロット」、さらにその難易度よりも簡単なものとして「ルーキー(ストーリー)」があります。
――ジャンル名が「ドラマティックフライトシューティング」となっています。こちらには、どういった意図があるのでしょうか。
下元:ちょっとこれには訳がありまして……。先述した通り『ACE7』のセールスが好調で、販売が順調に伸びていく中で、実際に買っていただいた方の声を聞かせていただく調査の方をしていく中で分かってきたことなんですけども。我々は「フライトシューティング」という言葉でずっとシリーズ展開をしていたんですが、「まさかストーリーがあると思わなかった」というご意見を海外中心にいただくことが多くてですね……そりゃそうだと。

「フライトシューティング」と言われて、まさか物語があるとは思わないもんだというところに改めて気づいて。先ほど河野さんが言ったように『エースコンバット』はプレイヤーの皆さん自身が英雄になっていくという体験を大事なものとして扱ってます。物語性があることを伝えたいという意味で、あえて「フライトシューティング」の前に「ドラマティック」を入れさせていただいております。
――ストーリーモードで一人称視点を採用した理由を教えてください。
河野:過去作でも自分自身がエースパイロットになっていくっていう体験をインゲームにおいては実現できると自負していました。しかし、ストーリーを追っていく中でシネマシーンがいつも三人称で、自分がどこにいるかあやふやな視点のまま進めていく所にちょっと疑問を持ったんです。
今回は一人称でプレイヤーがモニターの向こう側に入り込み、仲間たちと地上で同じ地面に立ち、空では一緒に戦闘機に乗って戦っていくところを大事にしたい。そこから一人称という形になりました。ただし、全てを一人称にするわけではなく、三人称とうまく織り合わせた形になっています。

――前作や過去作とのストーリー上の繋がりはありますでしょうか。
下元:まず、必ずお伝えしたいのが、物語自体は本作だけで完結してますので、初めての方でも前作をプレイしていなくても十分に楽しんでいただけます。ただ、シリーズのナンバリングを通して共通している「ストレンジリアル」という世界で今回も物語を描いております。
前作と同じユージア大陸を舞台にしておりますし、前作から10年という月日が経った物語ですので、これ以上はちょっと説明しづらいのですが……特に前作を遊んでいただいた方には「おっ!」と思えるようなシーンを入れておりますので、楽しみにしていただけたらなと思います。
河野:コアファンの方にはきちんと応えつつ、新しい人には入りやすい物語になっています。
――キャンペーンモード全体のボリュームについて教えてください。
下元:具体的なミッション数はちょっと控えるんですけれども、前作に比べて増えております。今日体験会の様子を拝見させていただいて、皆さんのプレイの仕方を見たところ、トレーニングをしたり、ある程度ストーリーをクリアして戦闘機を集めたりすれば、おそらくクリアまでに25時間ぐらいのボリュームになるのではないかと。
河野:お前が増やしたからね。
下元:(笑)。開発からは下元にやれと言われてとてつもなく大変な思いをしたと責められているんですが、ボスもたっぷり、ミッションのバリエーションもたっぷり入っているかなと思います。

河野:下元が今回ボリュームを増やしたいっていうことで、シリーズ作品だし「そりゃそうだろう」って決めたんですけど、今現状チェックで10周回ったんですが「もう勘弁してくれ」って言ってました(笑)。
下元:30周年ということで、これまでのシリーズの良いところを全部詰め合わせたような形で作っております。過去作を遊んでいる方だと、「これどこかで……でも、新しい一面もある」と楽しんでいただけるんじゃないかなと。
――システムについての質問です。まず、ミッションのバリエーションについて教えてください。
河野:今回30周年記念作品というところで、企画が始まった当時から、シリーズと各タイトルの良いところを見直してみようという流れがありました。その中で、メカニクスだったりとか、ミッションバリエーションだったりとか、「これ良かったよね、でもシリーズ続けていくうちに消えちゃったよね」という部分に改めて着目して、今回「ここは取り入れよう、ここはやっぱりやった方がいいんじゃないか」という風にシリーズの中から良い点を組み合わせてミッションのバリエーションやメカニクスを作っています。代表的なのは僚機指示の復活ですね。
――キャンペーンモード以外にはどのようなゲームモードが実装される予定でしょうか。
下元:『エースコンバット』シリーズといえばキャンペーンモードだと思うんですけれども、これに加えて今回シリーズ最大規模の……
河野:そのせいで、なんかSNSが大変なことに……。
下元:(笑)。シリーズ最大規模のオンラインモードを搭載させていただいております。こちらの詳細は、然るべき時期に情報の方を公開させていただきますが、モードとしてはキャンペーンとオンラインモードをご用意しております。

――本作の開発にあたり、実機取材やロケハンは行いましたか。
河野:例えばサウンドだと、実際に基地に行って戦闘機の音を収録してきました。
下元:真夏の沖縄でいつ飛んでくるかも分からない戦闘機にガンマイクを向けてひたすら構え続けるっていう地獄のような収録をしましたね。
河野:サービスで目の前を飛んでくれた思い出もあります。あとはスタッフの1人とクリエイター、開発陣で実際の空母が博物館になっているところに撮影に行って資料を収集してました。
下元:実寸台の空母というものをリアルに再現したいということで、サイズ感を測らせていただいたりとか、レーザースキャンだとか、色々やりましたね。
河野:今回は全部開発を1分の1スケールでやっているので、100キロ四方のマップの中に空母と戦闘機とハンバーガーが同居するっていう世界になって。今までの『エースコンバット』って10倍のスケールで作ってたんですけど、今作では1ミリは1ミリで作ってあります。
聞くと普通のことに感じるかもしれませんが、過去作のスケール感は嘘をついているので、カメラで撮るとなんか違和感があるんですよね。今回、一人称のカメラで撮って実際の風景で違和感がないのは、その辺の取材だったりとか、作り方が影響してますと。

下元:SEは実際に火薬を使って爆発させたときの音を録音して取り込んだりですとか、シネマティックシーンのボイスにおいては演者さんたちの前に複数のマイクを置いて、立体的に音を録って、それをそのままゲームに入れ込むような形でやっています。
河野:同じ空間に自分がいるっていう感覚を大事にしているんです。
下元:3Dの立体音響といったところをいかに作り込むか、ヘッドホンなどでいかにリアルに感じていただくかってところをサウンド周りのエンジニアに独自にチューニングしてもらいました。高価な音響機材がある方には7.1.4chで遊ぶこともできるように作っておりますので、機会があれば是非最高の環境でもプレイしていただきたいなと。
――では、付随した質問で、影響を受けたコンテンツなどありましたら教えてください。
下元:有名な……映画じゃないですか(笑)。皆さんご覧になられているか分かりませんが、戦闘機もので非常に有名な映画がございまして。前作ではコラボレーションもさせていただいております。
我々としても戦闘機もののエンターテインメントとして世界でウケている表現というものを学ばせていただき、今回、僚機の顔が映っているようなインゲームのカットシーンがあったと思いますが、ああいった演出は取り入れたところですかね。
――今後一般プレイヤー向けに試遊の機会は予定されていますか。
下元:日本国内では7月に、一般のお客様に触れていただく独自イベントの準備を今進めております。
――『ACE7』や『INFINITY』から踏襲した形で強化パーツのセッティングがありますが、今回コストを撤廃して武器関係やエンジンなどカテゴリごとに枠が決まっています。どのパーツも1枠分にした狙いをお聞かせください。
下元:戦闘機ごとに特色をつけたいという思いでこのような方式を取っているんですが、先ほど出てきたオンラインモードに少しその意図がありまして。そちらの方でしっかりと戦闘機のロールを含めた区分の遊びを成立させるために、今回このようなシステムを導入させていただいております。
ただ、オンラインモードの機体カスタマイズについてはまた一歩踏み込んだ仕様があるので、改めてその時に詳しくご説明できたらなと。

――ちなみに、先ほど遊んでいた時「MISC」のカテゴリに「増槽」というのがあったんですが、あれはなんですか。
河野:飾りです。増槽ついてるのが格好良いという。
下元:直前までそれを入れる入れないで揉めていたんですけども、戦闘機を作っているメカニック班の強い思いで増槽を実装しました。
兵装ボタンを長押しすると、任意のタイミングで切り離すことができます。というのをやりたい!という思いだけで生まれたパーツなので、性能は特段変わりません。ごっこ遊びができる、という感じですね。
河野:完全になりきりで、「汚し」もそうなんですけど、戦闘機の格好良さを作っている時に「増槽が全く無いのはどうだ」という話があって。切り離すだけの遊びですけど、でもやっぱり『エースコンバット』ってエースパイロットになりきる体験があるのでそれは必要でしょうと。
――連鎖破壊についてですが、これは狙って起こせるものなのでしょうか。それとも偶発的に起こるものなのでしょうか。
河野:結論的には偶発的なものです。地上のオイルタンクみたいな爆発物は別なんですが、普通に飛んでいる敵を狙って落として、それを敵にぶつけるっていうのはほぼ狙ってはできないので。
2026年に出るタイトルとして、きちんとその世界の事象を描いているということが大事なので、先ほどお話した通り、見た目的にそうなってればいいのかという話の中で機能として組み込まれたという形ですね。
プレイスタイルにあわせて自由に使って欲しいと思っていますが、シチュエーションとして「これはいけるな」という時はやっぱりあります。例えば、爆撃機が3機編隊で並んでいる状況で機銃を使って落とすと、残骸が大きいので当たる確率が高いです。大破させてしまう、もしくはばらけている状態までいった状態で爆発させると連鎖はしません。

なので、それが無いとクリアできないという風には作っていませんし、使うことをクリアの条件にはしたくなくて。どちらかというと「今こんなに上手くできた」という瞬間を作るために、器側の計算をきっちりしてあげたって感じですね。
――ミサイルと機銃でも壊れ方が異なるんですね。
河野:そうですね。機関砲はこだわって作っていて。ミサイルが遠距離用だとすると、機関砲は近距離用なので、一部の人だけが有用に使うというものだったんですよ。ただ、範囲爆発や連鎖破壊という入れ物の器の方の懐を深くした本作では、アプローチの手段によってミサイルと機関砲の使い方が変わってきます。
固まっている爆撃機の近くに行って機関砲で倒せばぶつかっていくというような、「ミサイルじゃなかなか起こらないけど、機関砲だと狙いやすいぞ」というデザインは意識してやっています。

ただ、これも機関砲を必須にしたいわけではありません。ミサイルで十分クリアできるし、特殊兵装2個積みで一気に倒す爽快感も味わえますが、プレイスタイルのひとつとして機関砲にこだわるのも面白くなっています。
――結果的に機関砲でこれをやったらこういうことが起こるよね、というのを徹底したらそうなったのですか。
河野:そうです。僕は『エースコンバット』を作る時に、構造としては水槽のような入れ物をイメージしています。その中を、かき混ぜ棒でかき混ぜていくような考え方です。
ただ、『エースコンバット』で使える“かき混ぜ棒”というのは、空を自由に飛ぶこと、ミサイルを撃つこと、機関砲を撃つことなんです。魔法が使えるわけでもないですし、連続技や超必殺技のようなものを追加できるわけでもありません。
だから作り手としては、その限られたシンプルな要素で、どうやってゲーム性を深くしていくかを考えることになります。そこで重要になるのが、水槽の中身、つまりミッションや戦場の側の反応を変えていくことなんです。敵の配置や動き、状況の変化、目標の置き方などを変えることで、同じ「飛ぶ」「撃つ」という行為でも、まったく違う遊びや手応えが生まれるようにしていく。そういう設計の考え方ですね。
――戦闘機を制作する上でライセンサーの許諾を受けて作っていますというお話がありましたが、ライセンサーというのがどういったことを監修されるのかというところと、やり取りの中で印象に残っていることがありましたら教えてください。
下元:そうですね。ライセンサーの方々とのやり取りをする上で、まず1番大事なのは、精密に再現されているかという点を非常に気にされております。もちろん我々からすると他社様のものですので、十分に間違いがないように制作をしてるんですけれども、戦闘機は軍事機密の塊なので、世に溢れている情報だけでは作り込めない部分があるんですね。
なので、我々としては十分に検証を重ねて、いろんな資料をかき集めて作ったつもりが、「これ古いよ」だとか「ここ間違ってるよ」っていうフィードバックをいただいて、それを元により正解に近づけていくっていうのがやり取りの流れになっております。

ご質問にあったような面白い話ではないんですけれども、「違うよ」って教えてくださるところが世に出てない情報だったりするので、我々としては知っていいのかな、それ実装していいのかなっていう思いもありながらそれを入れています。もちろん戦闘機メーカー様の強い思いがあって作られているものですので、見た目だけではなくて、実は戦闘機を選択していただいた時に出てくる機体の説明文なんかも、メーカー様のご意思が反映されて作られてるものだったりします。
――今回、ドラマも力を入れていると思うのですが、「ここにこだわった」という部分や声優さんが頑張ったところ、舞台背景などそのような方面でのドラマの魅力を教えてください。
下元:「DD」というスーツの男がいるのですが、こちらの声優さんがベテランの方で、台本にない台詞をバンバン入れてくれまして。その結果、DDがものすごく魅力的なキャラクターになりました。

河野:シネマと呼ばれる部分は、片渕監督の脚本ベースでコンテを切って、一人称で視点がどこでも動かせるっていうとんでもなく苦労したところ以外は順調に進んだんですけど、やっぱりインゲームのドラマを作るのが大変で。
インゲームのドラマは直接僕がディレクションしてるんですが、台詞一言を1秒間空けて言うか、1.5秒間空けて言うかで、感情が変わってきたりするんですね。なので、最後その1秒、1.5秒詰めて、みたいなことをやっていきます。声優さんの演技をチェックしながら、再生されるタイミングをチェックして、最後、音楽との兼ね合いっていうところをすごくこだわって作ってます。
今回は特に「インタラクティブミュージック」を活用していて、体験会でプレイされたミッションでバンドの曲がかかり始めるミッションがありますが、プレイが終わった時にドラムのフィルインで終わるんですよ。プレイ時間は人によって違うんですが、最後には楽曲が1曲演奏し終えた後のようにドドドン、と締められる。プレイした人の結果に応じてリアルタイムでインタラクティブに曲がつながっていくというつくりをしています。
そういうのがこの後のドラマの中でも「ここぞ」というタイミングで楽曲が入ったりして。それをプレイに合わせてコントロールしていくっていうところに苦労しています。ただ、台詞だけでなく音楽でもドラマになっているかなと思っています。
――前作『ACE7』では無人機や天候、落雷に苦しめられたプレイヤーも多いと思いますが、本作のギミック周りはどのようなバランスになっていますか。
河野:「やっぱり有人機と戦いたいよ」とか「UAVはもうたくさんだ」とか、落雷に関しては苦労された声が多かったので、見直しています。
例えば舞台設定や、有人機の魅力的な敵「シャドウズ」との対決など、UAVがその補佐をしていく作りは、ストーリーや設定のところで見直しています。落雷に関しては、『ACE7』の時みたいに固定されたイベントではなく、稲光する積乱雲に近づかない限りは落雷しないです。
『ACE7』では窮屈なところがあったと思っています。先ほど自由度の器の話があったんですが、積乱雲の中に敵機と格闘して入っていくこともできますし、近付かなければ落雷はしないし、っていうプレイヤーの判断と意思に任せる作り方をしています。
――キャラクターについてですが、今作のキャラクターにはそれぞれを象徴するようなデザインのヘルメットがあります。こちらは前面に名前が書かれていたりと、先ほどおっしゃっていた「コラボもした有名な映画」の影響があるのでしょうか。また、こちらのヘルメットのデザインは、作中では誰がしたのでしょうか。

河野:誰が作ったんだろう……多分、DDじゃないですかね。まず1つ目の質問に関して言うと、影響は受けています。やっぱり名前を書いてあげることで分かりやすくなるっていうのはトム・クルーズの言う通りだなと(笑)。
ネタバレになるのであまり深くは言えませんが、先ほど下元が言っていたDDというキャラクターが色々やっているので、DDの可能性が高いと思います。で、ターシャだけ彼女の要望で猫がつけられていると思います。わがままを言ったのかなと。

――最後に、ファンの方々に一言ずつお願いします。
下元:繰り返しになってしまいますが、『エースコンバット8 ウイングス・オブ・シーヴ』は、今までシリーズに触れていない方でも楽しんでいただけるように作っております。なかなかこのジャンルのゲームはないと思いますので、新しいゲームジャンルに挑戦する意味でも、ぜひこの機会に手に取っていただけると嬉しいなと思っております。
そして、シリーズのファンの方に関しましては、先ほどもお話にあった30年の歴史をぎゅっと凝縮させたような内容になっておりますので、安心して発売日を待っていただいて、同じになりますが、ぜひ手に取っていただいて楽しんでいただきたいです。
河野:30年の歴史の中で『エースコンバット8』に辿り着けたというところで、お客様やファンの支持があったことに一番感謝しています。ここまで続けさせていただいてありがとうございました。というと……なんかシリーズ終わりそうな雰囲気ですけど、続きますよ(笑)。
トータル7年かかっただけの内容にはなっていると思います。最後まで本当に気合を入れて気を届かせて作り上げているタイトルなので、ぜひ手にとっていただきたいです。シリーズの歴史あるタイトルかつ、大勢のクリエイターが関わってプレイしてくれる人のことを第一に考えて、全員が数年間勢力を注いだ結晶であるこのタイトルを、ぜひとも気軽に楽しんでくれればと思います。
――ありがとうございました!

『エースコンバット8 ウイングス・オブ・シーヴ』は、PC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S向けに2026年10月2日発売予定です。
















