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『LoveR Kiss EM』で味わえるのは「写真を撮るほど恋に落ちていく」という体験─自由度の高い撮影&交流をスイッチ2でも展開した意欲に脱帽【プレイレポ】

『LoveR Kiss EM』は、ヒロインを眺めるゲームではなく、プレイヤー自らが彼女たちと向き合っていくゲームでした。2026年にスイッチ版もリリースされた本作の「魅力」と「意義」を、プレイを通じて実感したレポートとしてお届けします。

ゲーム プレイレポート
『LoveR Kiss EM』で味わえるのは「写真を撮るほど恋に落ちていく」という体験─自由度の高い撮影&交流をスイッチ2でも展開した意欲に脱帽【プレイレポ】
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■表現規制が厳しくなる中で貫かれた『LoveR』らしさ

ここからは少し余談になりますが、『LoveR Kiss EM』という作品の存在自体にも、大いに意味があったように思います。

本作の写真撮影は、交流中に行う「フォトセッション」だけでは終わりません。恋人同士になった後の時間を楽しめる「ラヴァーズデイズ」、自由な環境で撮影を楽しめる「フリーフォトセッション」、さらに細かな指定まで可能になった「PROフォトセッション」など、多彩なモードが用意されています。

細かな違いは割愛しますが、どのモードも撮影の自由度が非常に高く、カメラワークの制限もかなり少なめです。作品によっては画角が厳しく制限されるゲームもありますが、『LoveR Kiss EM』では高所からの俯瞰やローアングルまで自在に調整できます。

そのため、プレイヤーの操作次第では、ヒロインたちのインナーまで撮影できてしまいます。セクシーな表現に対する目が年々厳しくなっている現在、これだけの自由度を備えた作品が、しかもNintendo Switch 2向けタイトルとしても発売されたことは、ひとつの大きな意義があったように感じました。

表現の自由は大切ですが、誰かを傷つけてしまうような表現は、もちろん避けなければなりません。そのため、どこまでを許容するのかという問いには、常に向き合い続ける必要があるでしょう。

しかし近年は、その基準自体が以前よりかなり厳しくなっているようにも感じます。かつては、家庭用ゲーム機でもセクシーな作品がいくつも発売されていましたが、近年は著名なシリーズでも新作の話題を聞く機会が減りました。

現在も積極的にセクシーなゲームを展開しているメーカーとしては、『バニーガーデン』シリーズで知られるqureateが挙げられます。ただ、『バニーガーデン』シリーズでは、胸の小さなキャラクターを登場させることにはリスクがあるため、ヒロインはいずれも豊満な体型で描かれています。これも、表現における線引きのひとつと言えます。

そうした状況の中で、『LoveR Kiss EM』は学生のヒロインを題材に、自由な写真撮影というゲーム性を維持したままリリースされました。このゲーム性自体は、シリーズ第1作『LoveR』で2019年に打ち出されたものですが、裏を返せば、2019年当時の表現を2026年になっても貫き続けた作品とも言えます。

その道のりは、おそらく平坦なものではなかったでしょう。実際、『LoveR Kiss EM』は当初、Nintendo Switch版に加えてSteam版も発売予定でした。しかし、諸般の事情によってSteam版は見送られ、PC版はDLsiteやGOG.com、DMM GAMESなどで販売される形となりました。この経緯だけを見ても、本作の発売までに少なからぬ苦労があったことがうかがえます。

PC向けですら販売先が限られる状況の中、それでも家庭用ゲーム機ではNintendo Switchに続き、Nintendo Switch 2への展開まで実現しました。

「Nintendo Switch 2 Edition」という形だからこそ実現できた可能性もありますが、プラットフォーマーである任天堂、そして発売元のドラガミゲームス、その双方の努力があったことは間違いないでしょう。

今後も、このようなセクシーゲームが家庭用ゲーム機で発売され続けるのかは分かりません。だからこそ、このジャンルを好む人には、『LoveR Kiss EM』という作品の存在を知っておいてほしいと願わずにはいられません。もちろん、興味を持ったのであれば、実際に遊んでもらえたらなお嬉しいところです。

とはいえ、誰彼構わず勧める作品ではないのも確かです。興味のない人へ無理に薦める必要はまったくありません。気になった人がこっそりと遊び、その魅力を同じ趣味を持つ人へ静かに伝えていく──そのくらいの広がり方が、今の時代におけるセクシーゲームにはちょうどいいようにも感じます。

実のところ、今回の記事も、そうした想いから書いた一面もあります。もし、この記事をきっかけに、誰かひとりでも『LoveR Kiss EM』を遊び、さらに別の誰かにこっそりと魅力を伝えてくれたなら、これほど嬉しいことはありません。どうか、好きな人にだけ、こっそりと魅力が広まりますように。


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《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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