■『ブラウンダスト2』――大量配布で「重ねる前提」の圧迫感を解消
最後に紹介する『ブラウンダスト2』は、刺激的なキャラクターデザインやセクシーなスキル演出で話題になることが多い作品ですが、ガチャを含めたキャラクター獲得システムのバランスも、本作を語るうえで欠かせない魅力となっています。
まずは、一見するとマイナスに映る要素から触れておきましょう。本作にも、同じキャラクターを複数入手して性能を強化する「重ねる」要素が採用されています。しかも、その恩恵はかなり大きく、戦力を高めたりPvPで上位を目指したい場合は、同じキャラクターを複数確保したくなることでしょう。

この仕様だけを見ると、「かなり課金圧が強そうだ」と感じる人も多いかもしれません。ところが『ブラウンダスト2』は、その印象を覆すほどのアイテムを大量にプレイヤーへ配布しています。
ガチャには、多くの作品と同じように「石」や「チケット」を使用します。これらはゲームを遊ぶことで獲得できるほか、有償で購入することも可能で、一般的にはゲームの収益を支える重要な要素になります。

特に『ブラウンダスト2』のように、「重ねる」ことで大きな恩恵が得られる作品であれば、ガチャを回す回数も増えやすく、そのぶん収益にも繋がりやすい仕組みと言えます。
しかし本作の場合、イベントやログインボーナス、各種コンテンツなどを通じて配布されるチケットや石の量が非常に多く、欲しいキャラクターをある程度絞れば、入手はもちろん「重ねる」ことまで十分狙えるほど潤沢な報酬が用意されています。
さらに特徴的なのが、ピックアップキャラクターを獲得するたびにガチャチケットを10枚受け取れる点です。5回獲得すれば、それだけで50枚ものチケットが戻ってくる計算になります。

このように、『ブラウンダスト2』は「重ねる」ことを前提としたゲームでありながら、それを支えるだけの報酬設計も整っており、ストレスを大きく軽減してくれます。単純にガチャを厳しくするのではなく、プレイヤーが継続して遊ぶことで十分なリターンを得られるよう設計されているため、「想像よりも遊びやすい」という評価に繋がっています。
こうしたゲームバランスを象徴する施策のひとつが、ピックアップガチャの「1日1回無料」です。

周年イベントなどに合わせて、期間限定で無料ガチャを実施する作品は少なくありません。ですが、『ブラウンダスト2』では、ピックアップガチャが常に「1日1回無料」の対象となっています。
しかも、この無料ガチャは開催されているピックアップごとに用意されています。仮に5種類のピックアップガチャが同時開催されていれば、それぞれ1回ずつ、合計5回を毎日無料で引くことが可能です。
例えば、その5種類のピックアップガチャが2週間開催されていた場合、5×1×14=70連分を無料で回せる計算になります。これだけ試行回数があれば、いずれかのピックアップキャラクターを引き当てる可能性も十分期待できるでしょう。

さらに、無料ガチャでピックアップキャラクターを獲得した場合でも、先ほど触れたチケット10枚の報酬はきちんと受け取れます。無料でキャラクターを獲得したうえに、次のガチャへ繋がるチケットまで手に入るという、非常に太っ腹な仕様です。
デイリーミッションやイベント報酬でも石やチケットを次々と獲得できるほか、ログインボーナスも加わるため、継続してプレイしているだけでガチャ資源は着実に蓄積されていきます。その総量は、同系の他作品と比較しても群を抜いていると言っていいでしょう。

もちろん、欲しいキャラクターが登場するたびに無計画にガチャを回していれば、どれだけ配布されても足りなくなってしまいます。しかし、狙うキャラクターをある程度絞って計画的に運用すれば、チケットが1,000枚を超えたり、石が数十万個単位まで積み上がるプレイヤーも珍しくありません。
「重ねる」ことによる恩恵が大きいシステムを採用しながら、それを十分支えられるだけのガチャ資源を惜しみなく配布する――この絶妙なバランスこそが、『ブラウンダスト2』が多くのプレイヤーから支持を集める理由のひとつです。

気になるキャラクターがいるなら、今から始めても決して遅くはありません。毎日少しずつ遊びながらチケットや石を貯めておけば、目当てのピックアップを待つだけで十分狙えるでしょう。
なお、今回取り上げた配布量のインパクトがあまりに大きいため目立ちにくいものの、本作にも「天井」などの救済システムが用意されています。運が悪くても一定回数で確実にキャラクターを獲得できるため、その点でも安心してガチャに挑める作品と言えるでしょう。
■「ガチャ」もまた、ゲーム体験の一部になりつつある

際限なく回せる仕組みや射幸心を刺激しやすい性質から、「ガチャ」はこれまで幾度となく議論の対象になってきました。ですが、近年は単に課金を促すためのシステムではなく、プレイヤーの満足度を高める方向へと設計を工夫する作品も増えています。
『Neverness to Everness』は「すり抜けなし」と天井の引き継ぎによって、「欲しいキャラクターを確実に狙える」という安心感を実現しました。『勝利の女神:NIKKE』は、ガチャごとにリセットされないゴールドマイレージにより、「本当に欲しいキャラクターのために天井を温存できる」という自由度の高さが魅力です。

そして『ブラウンダスト2』は、「重ねる」ことが重要なシステムでありながら、それを支えられるだけの大量のガチャ資源を配布することで、課金圧の高さを感じさせないバランスを実現しています。
もちろん、「ガチャ」そのものの是非については、今後もさまざまな意見が交わされるでしょう。しかし、その運営方法や設計思想は少しずつ変化しており、「いかにプレイヤーへ納得感を与えるか」を重視する作品が増えているのも事実です。
これから登場する基本プレイ無料タイトルでは、ガチャの在り方もさらに進化していくかもしれません。単なる収益モデルではなく、ゲーム体験そのものを支えるシステムとして、どのような工夫が生まれていくのかにも注目したいところです。













