教壇に立つのはタイトーで17年間サウンド開発に携わり、現在は独立し株式会社ファラッドの代表を務める内田哉氏。バンタンゲームアカデミーでは全てのカリキュラムを現場で経験を積んできたプロの講師が担当しているのが特徴です。
授業で主に使われているのは、内田氏も開発で使ってきた経験がある「ADX2」のサウンドオーサリングツール。本ツールはGUIでサウンドのオーサリングやデザインが可能です。サウンドクリエイター専攻の多くの学生は音楽理論や制作手法を学び、サウンドやSEの制作を身に着けていきます。しかしインタラクティブな娯楽であるゲームにおいてサウンドは単に鳴らすだけでは効果的なものになりません。プレイヤーの状況に応じて、ゲームの場面に応じて、サウンドをデザインする必要があります。「ADX2」は直感的で視覚的なUIを通じてゲームサウンドの効果的・効率的なデザインを促進してくれます。
筆者が訪れた8月末の授業では実際に「ADX2」と幾つかの音源を利用してゲーム中を想定したサウンドデザインの手法に挑戦していました。ヘリコプターのローター音の素材に対してピッチを変更することで回転数を変えたような効果を与えたり、銃声の素材に対してランダムでピッチを与えるように設定することで複数の銃から発射されたような演出をするといったものです。学生たちは最初は指示された操作方法をなぞりますが、すぐに自分の感覚でパラメーターを調整して結果を聴くという繰り返しで独自のサウンドをデザインしていっていました。
授業は単にツールの使い方だけを教えるものではありません。内田氏の経験が随所に現れます。例えばシューティングゲームのサウンドでは弾発射音が重要になりますが、余りに多くの音を同時に再生してしまうと音が歪んだり雑音になってしまいます。こうした実践から得られた経験を話しながら、かつそれを防ぐための「ADX2」の機能を紹介していくため、より実践的なものとして学生も考えられるようでした。
内田氏の授業は毎週土曜日に行われていますが、人気は上々のよう。レポートの後編では講師を務める内田氏とバンタンゲームアカデミーの責任者である吉岡氏、そしてCRI・ミドルウェアの担当者を交えたインタビューをお届けします。
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