
ガルパンの魅力といえば「カッコイイ」ことも重要ですが、やっぱり「笑える」ことも魅力かなと思っています。「押すなよ!絶対に押すなよ!」みたいな“お約束”と言えるパターンがいくつもあって、真剣勝負を繰り広げている最中にも遠慮なくぶち込んでくるので…正直、困ります(笑)。

コントが始まったり、ボケとツッコミの正統派漫才が繰り広げられたり、急に歌い出したり…こればかりは実際に視聴してもらって楽しんでもらうしかないので、あれやこれやと紹介しづらいですね。

筆者が特に気に入っているのは、 第6話「一回戦、白熱してます!」で対戦したサンダース大学付属高校の副隊長・アリサ。彼女が搭乗するアメリカ戦車「M4A1」で逃げまわっている間に放った名コントで「(逃げながら)なにせ5万両も作られた大ベストセラーよ!バカでも乗れるくらい操縦が簡単で!バカでも扱えるマニュアル付きよ!」「お、お言葉ですが!自慢になってません!」のくだりはベタですが最高に笑えました。

歩いていて看板にぶつかる、友達ができてはしゃいじゃう、「あわあわ」してて面白いと称された主人公「西住みほ」の初期の姿は、第1話の冒頭で描かれた少し未来の姿からは想像できないほど頼りなく、弱々しい印象を与えます。

そんな彼女が友人たちのサポートや各校との対戦を乗り越えていき、大洗女子学園の「戦車道」を通して、少しずつ「後ろ向き」な姿勢が「前向き」なものへと変化していく様が各回に少しずつ描かれており、なんというか……その成長を見守っていくのがいつの間にか楽しみになってくるんですよね。

みんなに支えられて、みんなを支えて、少しずつ成長してきた西住みほの一皮剥けた瞬間だなと感じるのは第8話「プラウダ戦です!」。共に戦っていた仲間のひとりが「絶対に負けるわけにはいかん、徹底抗戦だ!」と何が何でも勝ちにこだわる姿勢を見せたときに、「戦車道は戦争じゃありません。勝ち負けより大事なものがあるはずです。」と人を諭せるようになった姿は戦車道をたしなむ立派な乙女そのもの。ここ、2週目のときにはあることに気がついて、ちょっぴり涙ぐんじゃいましたね。