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任天堂の“空間へのアプローチ”を振り返りながら『Nintendo Labo VR Kit』をプレイしてみた─これは「手が届くVR体験」

“ユーザーとゲームを繋ぐ空間”のアプローチを、長年続けてきた任天堂。その最先端とも言える『VR Kit』の魅力とは。

任天堂 Nintendo Switch
任天堂の“空間へのアプローチ”を振り返りながら『Nintendo Labo VR Kit』をプレイしてみた─これは「手が届くVR体験」
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「作る・遊ぶ・分かる」をテーマとする『Nintendo Labo』シリーズに、先日新たなタイトルが登場。最新作となるシリーズ第四弾は「VR」を切り口としており、この『Nintendo Labo Toy-Con 04: VR Kit』には、発売前から多くの注目が集まりました。

VRの展開は専用施設だけに留まらず、家庭用ゲーム機やパソコン向けにも広がりを見せています。特に「PS VR」は、既にPS4本体を持っていれば、他のVR機器と比べて手軽な価格でVRの世界を楽しむことが可能。また本格的なVR体験を望む方は、ハイスペックなパソコンとVR機器を揃え、グレードの高い体験を味わっています。

これまでVR方面に関して、任天堂が直接的に大きな動きを見せることはあまりなく、VRの進化を待っているようにも見受けられました。ですが、VRを“空間へのアプローチのひとつ”として考えると、話は少し変わってきます。任天堂は、ユーザーとゲームが結びつく空間に対する試みを、長年に渡って行ってきました。その延長上にVRがあるとすれば、『Nintendo Labo Toy-Con 04: VR Kit』の発売も何ら不思議なところはありません。

ニンテンドースイッチ向けとしては、任天堂初のVR展開となる『Nintendo Labo Toy-Con 04: VR Kit』。これは、多岐に渡って続けてきた“空間へのアプローチ”の更なる一歩でもあると、個人的に感じました。今回は、任天堂がこれまで行ってきた“空間へのアプローチ”を振り返りつつ、『VR Kit』が持つ魅力に迫ってみたいと思います。

◆ユーザーとゲームを繋ぐ“空間”を提案し続けてきた任天堂


“空間へのアプローチ”と言われてもピンと来ない、という方もいることでしょう。そこでまずは、任天堂がこれまで行ってきた“空間”に対するアプローチについて軽く紹介させていただきます。

家庭用ゲームのほとんどは、付属のコントローラを使って遊びます。言い換えるならば、コントローラがゲームとユーザーを結びつけてくれるのです。最近ではジャイロ機能などが搭載されることもありますが、当初のコントローラはボタンを押す入力のみなので、プレイヤーとゲームの間に特別な空間はありませんでした。


ですが、ファミリーコンピュータの周辺機器として登場した「光線銃」は、画面に銃口を向けてトリガーを引くという新たなプレイ体験を提案。コントローラをTVに向けて遊ぶ様子は、“ゲームとユーザーを結びつける空間”がそこに生まれた瞬間でもありました。

この「光線銃」専用ソフトは現在、Wii U向けにバーチャルコンソール化されています。「光線銃」そのものは対応していませんが、その代わりにWiiリモコンを使って遊ぶ形に。画面に直接向けるというWiiリモコンの直観的な操作性は、「光線銃」に端を発するのかもしれませんね。

ファミコン時代の“ユーザーとゲームを繋ぐ空間”としては、この他にも「ファミリーコンピュータ ロボット」があります。これは、ユーザーがファミコンにアクセスし、そのファミコンが現実世界に置かれたロボットを動かすというもの。現実世界がゲームに信号を送った結果、ゲームが現実世界に対してフィードバックする──こちらも、当時ではなかなか味わえない刺激的な体験でした。


ちなみに、「ファミリーコンピュータ ロボット」のロボットがキャラクターとなって様々なゲームに登場しています。近年では、『大乱闘スマッシュブラザーズ』への参戦が有名です。それだけ印象深い存在なのでしょう。

また「光線銃」の方向性は、「スーパースコープ」(スーパーファミコンの周辺機器)などが受け継ぎました。更に、Wiiリモコンとヌンチャクを装着して使う「Wiiザッパー」も、近しい存在に当たります。もちろん、Wiiリモコン自体も、“ユーザーとゲームを繋ぐ空間”にアプローチしたコントローラのひとつと言えます。

ここまでは、“ユーザーとゲームを繋ぐ空間”が現実世界に広がった歩みについて触れましたが、ここからはゲーム世界での広がりについて語りたいと思います。

当初のゲームは2D、つまり平面で表現されるもの主流でした。ですが、ハード性能の向上に合わせて多彩な表現が可能となり、プレイステーションやセガサターンの時代に、ポリゴンを用いた3D表現が急増。ゲーム内における“立体的な空間表現”が一気に加速しました。


当時の任天堂作品で振り返ると、代表的はやはり、NINTENDO64ソフト『スーパーマリオ64』でしょう。奥行きが加わったことで、その世界は大きな広がりを見せ、冒険への刺激と興奮が一気に増しました。もちろんプレイステーションやセガサターンでも、素晴らしい3Dゲームが数多く登場しましたが、『スーパーマリオ64』もそんな名作と並んで遜色のない素晴らしい一作です。

その後も、そして現在に至るまで、ゲーム内の3D表現は進化・発展を遂げています。そして、キャラクターや世界の立体表現だけでなく、任天堂は別のアプローチについても模索を続けました。ファミコン時代には「ファミコン3Dシステム」をリリースし、1995年には「バーチャルボーイ」を発売するなど、様々な挑戦に挑みます。


「バーチャルボーイ」は、ゴーグル型のディスプレイと一体化したゲームハードで、両眼の視差を利用した立体表現が特徴。こちらも意欲的なハードでしたが、立体感の魅力は実際に遊ばないと分かりにくいため、表示できる色数の少なさなども相まって、大きな成果には至りませんでした。この“体験以外での立体感の伝えにくさ”は、今のVR市場にも横たわっている問題で、未だに明確な解決手段は見つかっていません。


立体表現へのアプローチとして最も広がりを見せた試みは、ニンテンドー3DSの立体視でしょう。裸眼での立体表現が楽しめる「3Dディスプレイ」の採用は、多くのゲームファンに驚きを与えました。こちらも目の錯覚を利用したものですが、ゴーグルやメガネなどは不要。そのままゲーム画面を立体的に感じられる“手軽さ”は、非常に画期的なものでした。

実際の「立体」や、視差を活用した「立体表現」で、“ユーザーとゲームを繋ぐ空間”にアプローチを続けてきた任天堂。その歩みの最先端となった『Nintendo Labo Toy-Con 04: VR Kit』では、その両方を兼ね備えた作品として登場しました。続いては、この『VR Kit』の魅力などに迫りたいと思います。



『VR Kit』は、分からなくても楽しい! 作る・遊ぶの面白さをピックアップ
《臥待 弦》
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