◆想像していた動きを再現するような、絶妙な「重み」が嬉しい! アクションになっても『サクラ大戦』のバトルは魅力的

そして『サクラ大戦』といえば、バトル要素も欠かせません。この体験版にはバトルパートも収録されていたので、こちらについても触れたいと思います。

本作のバトルは、シリーズの本流だったシミュレーションバトルではなく、自機を直接操作するアクションバトルに一変。霊子甲冑をベースに開発された「霊子戦闘機」を直接操作し、激しいバトルに臨みます。


通常攻撃には2種類の攻撃アクションがあり、基本攻撃を連続で入力するとコンボ攻撃に。派生も可能なので、状況によって使い分けるのが良さそうです。また、霊力を溜めることで放つ「必殺攻撃」は、強力なだけでなく特別な演出も加わり、爽快感を強めてくれます。

霊子甲冑に対するイメージは、ユーザーそれぞれで異なるかと思いますが、筆者は個人的に重みのある動きを想像していました。そして、霊子甲冑の発展系である霊子戦闘機の動きですが、まさに長年イメージしていた通り。軽快さだけを目指した軽い動きとは真逆の、手応えのある重みが伝わってくるかのような重量感でした。

ですが、ただ動きが遅い、というわけではありません。攻撃の繋がりや動きにメリハリが効いており、爽快感を損なわない絶妙なバランスを保っているように感じます。また、通常の移動に加え「ダッシュ」することもでき、中~長距離の移動は充分にスピーディ。このダッシュで敵の懐に飛び込み、重みのある攻撃を食らわせる──という流れは、重厚系ロボット好きには、なかなかにたまらないシチュエーションでしょう。

更に、攻撃を回避する「ステップ」で、敵の攻撃を避けることも可能。しかも、タイミングよくステップを重ねると「ジャスト回避」が発生。この状態になると敵の動きが一定時間スローになるので、一方的に攻撃を食らわせる絶好のチャンスが訪れます。

このほかには「壁走り」や2段ジャンプなどもあり、移動についてはストレスよりも「重み」の醍醐味を楽しめるような印象でした。攻撃の重みも手触りが良く、エフェクトや効果音も相まって、撃破時の快感は倍増。体験版で実感した範囲ですが、攻撃・移動共にかなり上質な仕上がりのように思います。

体験版のバトルパートでは、大蛇に追われるシーンも挿入したりと、敵とのバトル以外の仕掛けも。製品版ではもっと多くの仕掛けが待ち受けていると思うので、バトルの合間にいい刺激が楽しめそうです。

そしてこのバトルパートは、「いざボス戦か!」といったところで、残念ながら終了。この先を堪能するには、製品版の登場を待つしかなさそうです。



・・・が、体験版の締めくくりを飾るのは、シリーズでもお馴染みの「予告」。【次回『新サクラ大戦』 第1話「新たなる風」!】と決められてしまっては、浪漫の嵐が吹き荒れるのもやむなし。製品版への期待が、より高まる体験版プレイとなりました。
『新サクラ大戦』の発売日は、2019年12月12日。今から体験版を遊んで魅力を実感するもよし、当日にプレイ意欲を爆発させるもよし。お好みのスタイルで、シリーズの新たな一歩をお待ちください。
