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ツンデレエムブレマーは青春の夢を見るか?ニチアサ×少年漫画のハイブリッド『FE エンゲージ』が面白すぎて倦怠期のカップルがよりを戻した話

最新作『FEエンゲージ』の評価はどのようなものだったのか?『ファイアーエムブレム』シリーズ34周年を記念して振り返ります。

ゲーム Nintendo Switch
ツンデレエムブレマーは青春の夢を見るか?ニチアサ×少年漫画のハイブリッド『FE エンゲージ』が面白すぎて倦怠期のカップルがよりを戻した話
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◆僕とエンゲージして特撮ヒーローになろうよ!

さて、文章の勢いも乗ってきたので、これは外せないという本作の売りポイントかつ悩みのタネでもあった新要素をここで紹介しましょう。視覚的な情報だけで強いしホントに強い新要素が、タイトルにもなっている「エンゲージ」システム。

こちらは上述したストーリーでもキーを担っており、ド派手で非常にわかりやすい、まるでニチアサの特撮のような変身技となっています。派手=強そう、いや強い。

ご覧ください、この必殺技が繰り出す真っ赤な射程。700ヤードから狙撃するスナイパーにだってなれるんだ!

筆者は、プレイするまではこの派手かつバランスブレイカーのような「エンゲージ」システムに対して不安しか抱えていませんでした。そう、ストーリーよりも、です。だって、全然見た目が硬派じゃないじゃん!硬派な『FE』がやりたいんだけど!?……しかしその不安が的中したストーリーと相反して、このシステムには良い意味で裏切られることになります。

今この目の前の敵を倒さないと倒されるのに、火力が足りない!手数が足りない!…そんな状況に陥ること、『FE』シリーズではよくありますよね。打開策を見つけ出すことはかなり難しいです。

しかし、絶望的な状況を現状打破してくれるのが、歴代キャラと同化して変身する「エンゲージ」です。殺られる前に殺れ。

エンゲージ前
エンゲージ後

ピンチをチャンスに。その姿はまさに遅れてきたヒーロー。ニチアサ、始まりました。早起きして偉い!

硬派だ軟派だなんだの言っていたあの厄介エムブレマーはもう居ません。ボジョレーヌーボーが解禁された時のような表情をしながら、「エンゲージ」技で暴れていきましょう。気持ち良い!

暴れるとはいったものの、この大味な新要素は当然何度でも使えるわけではなく、戦闘数をこなしていくことでカウントが溜まり能力を開放、という流れです。任意に変身できるので、使う場面を見極める必要がある、プレイヤーの技量が問われるものとなっています。

ストーリーの進行に応じて指輪は増えますが、こちらの戦力増強に比例して敵も強くなっていきます。毎回ゴリ押しできるというわけではないので、難易度に飢えている方もご安心を。また適正はあるものの、例えば後衛ユニットが前衛ユニットになれたり、「エンゲージ」相手によってユニットの性能が激変するという育成要素も取り入れています。

ですが、こんな便利な指輪に頼りっぱなしにさせてくれないのが本作。ストーリー道中ではなんと驚き、指輪を全没収されてしまいます。絶望、そして絶望!お、お慈悲を…。一応、DLCの紋章士は残ってくれるのですが、DLCマップ自体の難易度が高すぎて没収までに入手できた方は少ないのではないでしょうか。

マルスとエンゲージしている敵がネタバレしているのでモザイクをかけています。正体はご自身の目でぜひ。

その上、奪われた指輪は全て敵が使用してきます。もちろん、こちらも敵から指輪を取り返して進軍しているので、最序盤から敵が指輪を使ってくることは理解しているのですが…まさか手に入れたものが没収されるなんて思わないだろ!

初心忘るべからず。指輪も増え、「エンゲージ」の強力な力を理解、使いこなせるようになったというタイミングで失うので、ニチアサすることを前提で組み立てていたこれまでの戦略が全て崩壊します。あたかもプレイヤーサイドだけが使えるド派手演出持ち必殺技!という風貌なのに使用不可になる。敵、しかもボス級じゃない一般兵までもが奪われた指輪を使ってくるわけです。恐ろしいけども意外性があり、とってもワクワクしますね。

だがしかし、何かを得るには何かを失わなければならないのが王道。急にニチアサから少年漫画になってきました。

そう、指輪を犠牲にしたところから、シナリオのギアが上がっていきます。これが上述していたストーリーの流れ変わるぞと言っていたポイント。ニチアサ演出を失って手に入れたものは、熱い少年漫画展開だったのです。

そんなニチアサ×少年漫画のハイブリッドスーパーエースである期待の新人『エンゲージ』ですが、現在月刊誌「最強ジャンプ」とマンガ誌アプリ「少年ジャンプ+」にてコミカライズ版が連載中です。やっぱり少年漫画じゃないか!

こちらでは本編のストーリーやキャラクターの心情描写がより掘り下げられており、本作の世界観を深く知るためには必携です。筆者は第6話のユナカ氏が大変お気に入りです。

プロローグでのリュールの顔で性癖をぶっ壊してくる美麗な作画で繰り広げられるこちらのコミカライズは、プレイ前でもプレイ後でも読める内容となっております。『エンゲージ』が気になった方は、今すぐアクセスして要チェック!

◆泣かすなアレンジBGM

新作が出る度に、一手を長考するからこそ何分聴き続けても飽きない良質なBGMを味わえる『FE』シリーズ。ツンデレエムブレマーな筆者ですが、BGMに関しては毎回手放しで絶賛しております。本作も例外ではなく、筆者がレビューの中で一番力強く述べたい点はBGMに関する記述かもしれない、というぐらいに刺さっています。ベタ褒めのデレデレターンはまだ続くのじゃ。

本作の舞台は緑豊かな明るい草原、辺り一面砂の国、一方で厳かでシリアスな城内など様々なマップが用意されている「エレオス大陸」です。ポップな雰囲気溢れる本作ですが、暗いマップは暗い。多数あるBGMの曲調も、踊りだしたくなるような軽さがある反面、重厚感があったりと緩急差が激しいのですが、どの場面で流れるBGMも見事にマッチしています。筆者の趣味にもマッチしたので、サウンドテストが楽しめることを良いことにいまだに毎日「砂塵と爛漫」をエンドレスで再生中。

また、おまけのような要素なので忘れがちなのですが、拠点「ソラネル」で選べる各マップのアレンジBGMは一聴の価値ありです。

何より外伝マップで流れる歴代ステージのアレンジBGMが本当にたまらない…!!シリーズ全部やってきてて良かった!と強く実感しました。どれもこれも原曲の良さを失わず、本作の雰囲気に合わせたアレンジになっています。外伝マップが開幕した瞬間にスタンディングオベーションしました。

再現度の高いマップでただでさえ感動しているのに、戦闘開始と同時に流れるアレンジBGM…もう男泣きです。甲子園で敗北して土を持ち帰ったあの日までもが蘇ってくる……。甲子園出たことないけど。

シリーズファンに対しては、アレンジBGMのためだけに購入しても良いと断言できるほどには優れています。

『FE』は『大乱闘スマッシュブラザーズ(以下、スマブラ)』シリーズでもお馴染みで、そちらでも多くのBGMがアレンジされてきました。『エンゲージ』と選曲が被っているBGMもありますがアレンジの方向性が全く異なっており、『FE』の原作自体はやってないけど『スマブラ』で散々聞いた、という方にもおすすめできます。

また、本作のオープニングになっている主題歌も、最初はまたも『風花雪月』との温度差や、これまでの『FE』と違いすぎて「なんだ……このニチアサは?」となるのですが、気付いたら歌えるようになっている。サビの「エムブレム・エンゲェェェェェェジ!!!!!!!!!!!」は起動する度に一緒になって叫んでいます。近所迷惑に注意して行いましょう。


《八羽汰 わちは》

たまに絵も描く 八羽汰 わちは

はちわたわちは(回文)メディアへの憧れとゲーム好きが融合してゲームライターに。幅広く手を出すが一番好きなジャンルはJRPG。特技はヒトカラ12時間。

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