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『FGO』コラボの『まほよ』ってどんなゲームなの? 原作の「青子」や「有珠」ってどんな人?─未履修なマスターよ、お得に購入してGWに遊ぶべし

『FGO』では、『魔法使いの夜』とのコラボイベントが開催中です。そこで、『魔法使いの夜』未プレイのマスターに向け、その概要や登場人物を分かりやすく紹介します。興味が沸いた人は、『まほよ』のプレイもどうぞ!

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ADV『魔法使いの夜』より
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  • 『FGO』コラボイベントより
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■『魔法使いの夜』ってどんなゲームなの?

未プレイの人に向け、『魔法使いの夜』がどういうゲームなのか、合わせて紹介します。なお、今後プレイする機会があるかもしれないので、ストーリーに関する重要なネタバレなどは伏せておきます。

作品としても長い歴史のある『魔法使いの夜』ですが、作中の時代も古く、舞台となるのは1980年代後半の日本。昭和が終わるまでまだ猶予がある、黄昏時にも似た時代を舞台に、見習い魔法使いの「蒼崎青子」、現代に潜む魔女「久遠寺有珠」、世情に疎い田舎少年「静希草十郎」の3人が出会うことで、本作の物語が動き出します。

スタンスや在り方に違いはあれど、それぞれ神秘の世界に属する青子と有珠は、とある事情から草十郎に秘密を知られ、紆余曲折を経た後に打開策として3人での同居が始まりました。

青子たちが通う高校の生徒である槻司鳶丸や久万梨金鹿などと関わりを持ちながら、それぞれの距離感が緩やかに変化していく中、新たな脅威が彼女たちを襲う……といった具合に、魔術世界の非日常と、年相応の日常生活が交錯する、TYPE-MOON流のボーイ・ミーツ・ガールが『魔法使いの夜』で描かれました。

奈須氏が手がけているので、その物語が魅力に満ちていることは言うまでもありません。ですが、本作の特徴はストーリーだけに限らず、ADVとしても個性的な作品でした。まず、本作はADVですが、本編内では分岐や選択肢がありません。

完成された物語を読むことが本作をプレイする全てとも言えますが、本作が小説ではなく「ゲーム」という媒体である意味は十分あります。当時の一般的なADVとは一線を画するほど豊かな演出と表現が、本作に込められていました。

その描写力は本作の随所に緩急良く盛り込まれていますが、特に語られるのが遊園地でのバトル。カット割りやスライドによる動き、鮮やかエフェクトなどを交え、静止画をベースとしながらも見事に躍動感を描き切ります。それは、ADVが持つ可能性を切り開く挑戦とも言える躍進でした。

頻繁に見かける部分では、立ち絵の組み合わせによる妙が代表的な例です。当時は、等距離で立ち絵を横に並べるだけのADVが多かった中、距離や対峙によって立ち絵の位置を調整し、キャラクター同士の状況や関係性を視覚化しました。この演出は、「魔法使いの夜アフターナイト」にも盛り込まれているので、プレイ中のマスターなら幾度も目にしていることと思います。

魔法使いと魔女、そして平凡な男子生徒──だけではありませんが、本記事の紹介では留めておき──が出会ったことで、日常に神秘が触れるひとときを描いた『魔法使いの夜』。2022年に登場したコンシューマー版と、その翌年にリリースされたSTEAM版では、当時なかったボイスも収録されているので、未経験の人はもちろん、PC版経験者も改めて遊ぶ価値のある1作です。



《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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