■いつでも全力疾走な、見習い魔法使い「蒼崎青子」
『魔法使いの夜』について様々な角度から迫りましたが、続いてはコラボイベントにも登場している主要人物を紹介します。ですが、多少踏み込むだけでネタバレに踏み込んでしまう部分も多いため、物語に関する面などの深掘りは避け、TYPE-MOON作品全般との接点などを含めて取り上げます。
蒼崎青子は、まだ駆け出しではあるものの、TYPE-MOON世界に5人しかいないと言われている「魔法使い」のひとり。中学時代までは魔術の世界と無縁でしたが、祖父の後を継ぐという形で、魔法使いという道を歩き始めます。

魔術世界の頂点とも言える魔法使いでありながら、魔術師としての腕はまだ未熟(『魔法使いの夜』時点)。ただし、物を壊すことに関しては非常に秀でており、魔力の“燃費”にも長けています。
快活で前向き、エネルギッシュな彼女は、姉御肌で面倒見のいい一面も持ち合わせています。大雑把でいい加減な面もあるものの、諦めることが嫌いで、常に全力投球な少女です。

成長したのちは、『月姫』にて主人公の遠野志貴と出会い、魔眼を持て余していた彼を助け、広い意味で人生に立ち向かう支えのひとつとなりました。
また、格闘ゲーム『MELTY BLOOD』に参戦してその破壊魔ぶりを披露したり、『Fate/EXTRA』にゲスト的な立ち位置で登場したりと、いくつかの作品でその活躍を見ることができます。
■魔術師と少女の側面を併せ持つ「久遠寺有珠」
深窓の令嬢然としている「久遠寺有珠」は、生粋の魔女であり、使い魔の使役を得意とする魔術師です。ただし時計塔には属しておらず、魔術協会とは一定の距離を保っています。
魔術師としては、経験・実力ともに有珠の方が上で、『魔法使いの夜』では青子に魔術を手ほどきする姿も描かれています。とはいえ、師匠と弟子のような上下関係ではなく、一言でまとめるなら有珠と青子は友人の関係に当てはまります。ただし、本気の殺し合いをしたこともある模様。

口数が少なく愛想もなく、言動にも容赦がありません。魔術師としての立場や、孤独を好む性格なので、クールで冷静な人物と見られがちですが、表には見せないだけで感情は豊か。また、浪漫主義な一面も持ち合わせています。
ただし、戦うと決めれば一切の容赦はなく、攻撃も苛烈の一言。青子のように直接的な攻撃は行いませんが、使い魔である「童話の怪物(プロイキッシャー)」を使役し、敵対する相手を様々な手段で追い詰めます。

使役には条件を持つものもあり、常にその全てを使いこなせるわけではありませんが、条件を踏まえた上で適切に運用する手腕もまた、有珠の卓越した実力のひとつ。彼女が使いこなすプロイキッシャーの一部は、『FGO』でも見ることができます。
魔術師として桁外れとも言える存在ですが、他のTYPE-MOON作品への出張はほとんどありません。そのため、今回の『FGO』コラボは非常に貴重な機会です。しっかりと彼女の出番を堪能し、また余力があれば聖晶石召喚にもチャレンジしましょう。
■世間知らずな田舎少年「静希草十郎」
善良で優しくて純朴。田舎育ちの純粋培養な少年が、「静希草十郎」という人物です。育った環境ゆえにかなりの世間知らずで、青子や有珠を驚かせることもしばしばあります。
善人なのは間違いありませんが、複雑な人間関係に慣れていないためか、対人関係は不得手。といっても、苦手意識や忌避感はなく、単に経験が足りていないだけと思われます。

都会に不慣れで、その世間知らずさから魔術もすんなり受け入れる、驚異的な自然体を見せる草十郎。自己主張は控えめながら基本的な生活能力が高く、日常では青子や有珠に振り回されがちです。
しかし、草十郎は自我が薄いわけではなく、ここぞという場面の肝の座り方は、並みの一般人からかけ離れています。意志が強く、そして身体能力の優秀さも相まって、なかなか侮れない人物です。

この草十郎も少なからずネタバレを含む部分があるため、その人となりや意外な一面を知るには、やはり『魔法使いの夜』をプレイするのが最もお勧めです。