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「どうすればオベロンを理解できますか?」の問いに、奈須きのこ「僕もぜんぜん分かりません」─しかし奥深いコメントも提示、その全文を掲載

『FGO』オベロンへの理解や考察がはかどりそうな、奈須きのこさんのコメントをご覧ください。

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「どうすればオベロンを理解できますか?」の問いに、奈須きのこ「僕もぜんぜん分かりません」─しかし奥深いコメントも提示、その全文を掲載
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「FGO Expo ~Fate/Grand Order Fes. 2024 9th Anniversary~」で行われたステージイベント「ハワトリアパビリオン ステージ」にて、『Fate/Grand Order』(以下、FGO)に登場するサーヴァント「オベロン」に関する興味深いコメントが明かされました。

このステージは大久保瑠美さんがMCを務め、石川由依さん(モルガン役)、石谷春貴さん(ベリル・ガット役)、豊永利行さん(オベロン役)、和氣あず未さん(バーヴァン・シー役)などが登壇し、演じたキャラクターや収録にまつわるエピソードなどを語りました。

■演者の質問にスタッフが返答

このステージでは登壇者の質問にスタッフが答えるコーナーもあり、和氣さんは「ケット・クー・ミコケル」の再臨段階のイメージを、石川さんは物語の作り方について訊ね、それぞれ望月けいさんと奈須きのこさんが、メッセージという形で返答しました。

その中でも特に印象深かったのは、豊永さんが投げかけた「どうすればオベロンの事を理解できるようになりますか?」という質問。「オベロン」の心境や考え方はとても奥深く、また余人に立ち入らせない面があり、『FGO』プレイヤーの多くも掴み切れていないことでしょう。そうした悩みを、演じている豊永さんも少なからず抱えていることが窺えます。

この質問に対し、ふたたび奈須きのこさんが答えました。そのコメント全文がこちらになります。

■質問「どうすればオベロンの事を理解できるようになりますか?」

奈須きのこさん:そうなんです。
僕もオベロンの事がぜんぜん分かりません。
オベロンの骨子を言語化しようとすると、鏡に向かって「お前は誰だ?」を言い続けている気持ちになります。
なので短くまとめてみますね。

ブリテン島を滅ぼすための終末装置ではあるが、創作物をモデルにして生まれた事で人間味あふれるひねくれ者になった。
ひとでなしのロマンチスト。
外見は幸福の王子さま、内面は奴隷の王子さま。
外はキラキラ、中はドロドロ。どちらも「真面目である」事が共通している。
強いもの、努力できる物には笑顔で「がんばってね」と応援してバイバイし、弱い者、報われない者を「それ見た事か」と嘲笑いながら最期まで見届ける。

何もかもが嫌悪の対象で真実を隠す嘘つきだが、口にした嘘には真剣に、真摯に付き合う。
嘘で出来た関係、嘘をつく事でしか保てないものを、オベロンは真実とやらより評価しているからだ。
終末装置として全霊を尽くしながら、装置である事は卑しいと怒っている。
装置は責任を問われない。その免罪性、不誠実さがオベロンには許せない。

オベロンは他人を愛する事はない。
この世界のどこかに、生贄として未来をなくした者がひとりでもいるかぎり、ひとりでも地の底で運命を呪う者がいるかぎり、彼が愛を口にする事はない。

■奈須さんのコメントはまだ終わらず

「僕もオベロンの事がぜんぜん分かりません」といった意外な言葉な言葉から始まるものの、オベロンの複雑な在り方や内面を、奈須さんが長文で言語化。この情報は、オベロンへの理解を助ける貴重な一端となりそうです。

時間が限られていたせいか、イベント上では解説の後半部分が読み上げられずに進行しましたが、会場や配信で見ていた人も奈須さんのコメントを改めてご確認ください。

なお、奈須さんのコメントはまだ続き、質問者の豊永さんに対する無茶ぶりを投げかけます。

■コメント続き

奈須きのこさん:
呆れていますね? 私も呆れています。
ぜんぜんまとまりません。
なので以下のセリフを、「あーマジ暑い、すぐ帰りたい」といった気持ちをうちに秘めたまま、百点満点の笑顔で読み上げてみてください。

「みんな楽しそうで最高だけど、ここに来られなかった者もいる。
彼らの不幸を思うと正直冷める。
俺は陰キャだからさぁ。
こんなシステムまるごと壊したくなる。
でもまあ僕は光の王子様だからね!
目の前にいるみんなを幸せにあるため、いつだって最大限努力するのさ☆」

■無茶ぶりの結果も先読み!?

この突然の無茶ぶりに、しかし豊永さんは見事に応え、オベロンの声がライブで紡がれる贅沢なひとときに会場が大きく湧きました。

そんな豊永さんの演技を先読みしていたのか、「ふふ。いつだって豊永オベロンは最高だぜ!」といった奈須さんのコメントが、この質問の締めくくりを飾ります。

「FGO Fes.」では、今回のように『FGO』の理解がより深まる情報が出ることも多いので、決して油断できません。イベント発信の新情報にも、関心を向けておきましょう。


(C)TYPE-MOON / FGO PROJECT


《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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