
1962年に公開された『Spacewar!』は世界で初めてのシューティングゲームとして知られており、Steamでは開発者向け「Steamworks API」のサンプルアプリケーションとして提供されています。
ゲーム開発時のテスト環境として提供されている同作ですが、非公式集計サイトSteamDBでは3月31日に13万人以上の同時接続数となり最高記録を更新。この不可解なプレイヤー数の増加について、海外メディアPC Gamerは3月25日に早期アクセスを開始した『Schedule I』の海賊版が横行している可能性を報じています。
開発者向けツールが何故か同接急増―約60年前のゲームが海賊版に悪用されている可能性
『Spacewar!』は、1962年にマサチューセッツ工科大学の学生グループがミニコンピューターPDP-1向けに開発した、宇宙戦争モチーフの対戦型シューティングゲームです。デジタルゲームの礎のひとつとして歴史に名を刻んでいます。
Steam運営会社のValveは、Steamworks APIをわかりやすく紹介するためのサンプルとして、そんな同作のソースコードを提供中。マッチメイキングやボイスチャット、クラウドなどのSteamworks機能をテストする手段に由緒ある2Dゲームが開発者に向けて公開されています。
一般的なプレイヤーには馴染みがなさそうな『Spacewar!』ですが、SteamDBでは3月31日に約138,000人の同接数を記録。過去最高のプレイヤー数を更新しました。ストアページがない開発者向けタイトルが異様な接続数となっていることについて、海外メディアPC Gamerは『Schedule I』の海賊版が原因の一端ではないかと指摘しています。

Steamのテスト環境としてAppIDの使用が許可されている本作。しかし同メディアによるとその利便性が悪用され、海賊版ゲームでSteamのオンライン機能を利用するための偽装手段として用いられている模様です。
これまで、SteamDBの集計では2024年1月に早期アクセスを開始した『パルワールド』や、2023年2月開始の『Sons Of The Forest』といったヒット作がリリースされる度に『Spacewar!』の同接数が急増していました。
今回の3月末における急上昇については、『Schedule I』の早期アクセス開始時点から兆候が確認できるため、海賊版が横行している可能性を報告しています。
とはいえ、『Spacewar!』同接数の急増が海賊版によるものという確証はありません。しかし海賊版コンテンツの問題は年々深刻化しており、ゲーム業界においてもあらゆる企業で撲滅運動が続けられています。当然の話ではありますが、プレイヤー側としても信頼できる販売プラットフォームで正規のコンテンツを購入するように心がけましょう。