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弾幕は避けるだけじゃない。『Returnal』開発元新作『SAROS』が切り開く、“攻める弾幕アクション”やアートを深堀り!【インタビュー】

弾幕との関係性を再設計するシールドと成長システム、“日食”がもたらす変化にも迫る。

ゲーム PS5
弾幕は避けるだけじゃない。『Returnal』開発元新作『SAROS』が切り開く、“攻める弾幕アクション”やアートを深堀り!【インタビュー】
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弾幕アクションといえば、ひたすら攻撃を避け続ける高難度のゲーム――特に前作『Returnal』の尖ったハードコアなゲームプレイを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

そんな『Returnal』の開発元・Housemarqueが手がける新作『SAROS』は、その前提を少しだけ変えています。本作では、弾幕は避けるだけのものではなく、シールドで受け止めて活用することが可能です。弾を吸収し、攻撃へとつなげることで、これまでとは異なるアクションの気持ちよさが生まれています。

さらに、「死ぬたびに強くなる」成長システムや、プレイ体験に変化をもたらす“日蝕”といった要素も組み合わさり、本作ならではのゲームプレイが形作られています。本記事では、クリエイティブディレクターのGregory Louden氏、アートディレクターのSimone Silvestri氏へのインタビューをお届けします。

――今回のプレビューイベントの難易度は、狙い通りでしたか。

Gregory:今回体験いただいた難易度は我々の意図通りのバランスになっています。

プレビューではゲーム序盤からプレイしていただき、さまざまな成長システム、とくに永続的な成長要素であるスキルツリーを体験していただきました。基本的なステータス強化や、「セカンドチャンス」といったアビリティのアンロックなどを通じて、本作のコンセプトである「死ぬたびに強くなる」という感覚は伝わったのではないかと思います。アクション自体の手触りはそのままにしつつ、さまざまな手段で試練を乗り越えられるよう設計しています。

また、プレビュー版には含まれていなかった要素として「カルコサ・モディファイア」というシステムがあります。これはプレイヤーの好みに応じて難易度をカスタマイズできるもので、多くの方はまだ触れられていない部分です。その点を除けば、プレビュー会で体験いただいた内容は、開発側の想定通りのものとなっています。

――本作をプレイする上で、まずプレイヤーに習得してほしいアクションやテクニックがあれば教えてください。加えて、その面白さはどこにありますか。

Simone:最初に習得をおすすめするのは、「シールド」の使い方です。前作のような弾幕を回避するような動きだけでなく、自分からシールドを使って弾に向かっていくという、弾幕とのふれあい方が変わるようなアクションになると考えています。シールドで弾を吸収することで、パワーウェポンのリソースとしても活用でき、爽快感のある強力なアクションにもつながります。

また、シールドを学ぶことにより、すべての弾幕を避ける必要はないということが学べますし、そこから応用してさらなるテクニックに移行していけるはずです。

Gregory:私も同意見です。誰でも入りやすいけれど、上達は難しいというデザインは、我々が目指しているところです。

――ハイペースなアクションゲームであるにも関わらず、最初に訪れたエリアは、歩いて眺め回りたいという衝動を覚えました。最初のステージはオーギュスト・ロダンの「地獄の門」を思い出しましたし、2つめのステージはまだ雰囲気がガラッと変わります。アートの方向性を「新古典主義とイタリア未来派の組み合わせによる、いわゆるオキシモロン」と語られていますが、詳しく教えてください。

Simone:本作においては、独自の文化を築き上げた異星文明というのを本気で描きたいと考えました。ただし、むやみやたらに奇抜なビジュアルにしてしまうと、「ゲームプレイファースト」という私たちの理念に背くことになるため、地に足のついた土台作りから始める必要がありました。そこで着目したのが新古典主義(Neo Classicism)です。これは、ローマ出身である私自身がよく理解している様式です。

新古典主義の建築には、大きな形状や丸みを帯びた家屋などが多く、柔らかくて優しい印象を与えます。そこで、新古典主義への反動として生まれたイタリア未来派(Italian Futurism)のデザインも取り入れてみました。相反するこれらの様式を組み合わせると、融合せず、あえてぶつかり合う。その摩擦こそが魅力でした。これにより非常にリズミカルで躍動感のある垂直的なデザインが生まれ、暴力性や鋭さを表現することができました。

これは本作のスピード感あふれるゲームプレイとも相性がばっちりでした。例えるならばプレイヤーキャラクターはフェラーリのような存在であり、無数のアーチの下を高速でくぐることで、疾走感を味わいやすくなるのです。私たちが目指した、異星的かつ暴力的な美しさ。そしてスピード感あふれるゲームプレイとのかみ合わせの良さ。これらを両立できるデザインに行きついたのです。面白いアイデアというのは、このようにコントラストや衝突、対立する要素のぶつかり合いから生じるのだと思っています。

――『Returnal』はどんよりしたダークで冷たいデザインでしたが、今作ではオレンジの弾幕など、暖色系の印象に代わりました。色調の設計についても教えてください。

Simone:まず、『Returnal』のようなダークで孤独感を想起させる雰囲気は、我々自身もとても魅力的だと思っています。

そのうえで本作『サロス』では、象徴的な要素として「日蝕」を設定しています。舞台となる惑星カルコサは、不気味な日蝕に包まれてることがあり、すべてのステージにおいてこの現象が存在しています。この日蝕は単なる背景ではなく、発動時には世界のカラースキームや色調にも影響を与える重要な要素です。そのため、本作では各ステージの色彩設計も、この日蝕を前提に構築しています。

我々としては、プレイ後にもこの「日蝕」という存在について考えを巡らせてもらえるような体験にしたいと考えています。デモ版で体験していただいた最初のステージは導入にあたるため、不気味さを持たせつつも、どこか親しみやすさを感じられるバランスを意識しました。

一方で、第2ステージ、第3ステージと進むにつれて、徐々に狂気が強まり、色彩やデザインにもその変化がより顕著に現れていきます。今後プレイを進めていく中で、そうした変化にも注目していただければと思います。

――本作を形作る様々な要素のなかで、特に見てほしいポイントはどこですか。

Gregory:本作はストーリー、サウンドデザインなどさまざまなレイヤーが重なり合うような作りになっております。サウンドの作り方をひとつとっても、いろんな秘密が隠されていますし、エンディングも何回も見直してほしいです。ストーリーに関しても、いろんな伏線が貼られていて、2回3回と繰り返しプレイすることでわかる謎を散りばめています。ぜひやり込んで、本作のいろんな要素を深堀り・考察してほしいです。

――本作は先に進む手段として、プレイヤー自身の上達と、倒されても成長する永続的な成長システムの2つが存在します。このシステムのバランスや考え、果たそうとした目的について教えてください。

Gregory:前作『Returnal』は我々にとってもすごく思い入れの深いタイトルで、同作で作り上げた華麗な弾幕アクションや美麗なビジュアルエフェクト、複数のレイヤーが重なり合う奥深いストーリーテリングといったものを作り込めました。一方今回は、そういった体験をより多くのプレイヤーが触れやすいようにするというところが狙いとなっています。

――最初にボス戦をクリアして扉が開けば、以降2回目は日蝕後を探索しなくてもボス戦に直行できますよね。

Gregory:そのとおりです。これは意図通りの仕様です。ショートカットでバイオーム探索の後半をショートカットすることは可能となっていますが、その分アップグレードがしづらくなるので、少し弱い状態でボスに挑むというトレードオフがあります。反対に、飛ばさずしっかり探索すれば、強い状態でボスに挑めるというわけです。リスクとリターンをプレイヤーに委ねている形です。

後半のステージになってくると日蝕を発動するデバイスをいつ発動するかという選択もできるようになってくるので、プレイ体験をカスタマイズできるようになります。

――他に日本のプレイヤーに知ってほしいことがあれば教えてください。

Gregory:いま思い浮かんだのは、ゲーム内での音楽の活用方法ですね。日蝕が発動すると、敵が強くなったり、ビジュアルが変化したり、惑星カルコサのいろんな要素が様変わりするのですが、音楽ものそのうちのひとつです。

ゲームはインタラクティブな媒体なので、音楽においても取り入れたいと考えました。日蝕になるとドローン・メタルのギターが鳴り響くようになっています。なぜこのようなヘヴィな音楽を取り入れたかというと、主人公・アルジュンの内面的な苦悩を表現したかったからです。ヘヴィでどこか抑圧的な雰囲気を音楽を通じて感じ取ってください。

Simone:日本のプレイヤーの皆さんに向けたこととしていま思い浮かんだのは、弾幕のアートディレクションです。実は日本のアニメからいろいろと影響を受けておりまして、作画のコンピレーション動画を見てその方法や弾幕のパターンを参考にしたり、建造物にマンガからの影響があったりします。

――最後に、楽しみにしているユーザーに向けてメッセージをお願いいたします。

Simone:アクションにも探索にも我々の情熱を注ぎ込んだ作品となっているので、好奇心に導かれるままに楽しんでください!

Gregory:本作は野心的・革新的な試みを行っている作品であり、ドリームチームで作り上げたドリームプロジェクトだと思っています。ゲームという媒体において新たな挑戦をしたゲームですので、我々の情熱と細部に至るまでのこだわりを感じ取っていただけたら幸いです。

――ありがとうございました!

『SAROS』は、PS5向けに4月30日発売予定です。


《みお》
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