初日に行われた株式会社セガの見吉 隆夫氏による「ネットワークゲームの開発と海外展開について」と題する講演はオンラインゲームプレイヤーの注目を集める内容となりました。
『PSO』(ファンタシースターオンライン)『PSO BB』、『PSU』(ファンタシースターユニバース)といったオンラインゲームを手がけてきたのが見吉氏。シリーズは家庭用機で動作するオンラインゲームとしては先駆的な存在であり、様々な賞を受賞してきました。プレイヤー同士が国際結婚したり、ファンがマッキンリーに登頂し『PSO』の旗を立てるなど心温まるエピソードがある一方、『PSO』では対策困難なチートが行われ、『PSU』ではプレイヤーが開始直後に殺到しゲームに繋がりにくくなるなどのトラブルも発生してきました。
今回の講演ではユーザー数に関するデータが明らかにされました。『PSO』ではプレイヤーがゲームを遊び尽くした辺りからプレイヤー数が減少。『PSU』の接続トラブルの時期を境にプレイヤー数が激減するといった現象がグラフという形で示されたのです。グラフはプレイヤーを繋ぎ止めることとトラブル対処の難しさを浮き彫りにしています。プレイヤーは流動するものであり、増えもすれば減りもするという当たり前でありながら見落としがちなことを再認識させてくれます。運営側に携わる人は身の引き締まるような思いをしたのではないでしょうか。
見吉氏のオンラインゲーム運営は、「ネットワークゲームをやっていてよかった」(プレイヤー同士の国際結婚に関して)という喜びがある一方で、「アジアに関しては反省ばかり」(『PSO』でチートに対応できなかったことに関して)という発言があるなど、波乱の連続となっています。成功体験が重要なのと同様に、トラブルから学べることも多いはず。隠したくなるのがトラブルですが、CEDECという場でリアルなデータを公開した見吉氏と株式会社セガの英断も評価されるべきではないでしょうか。
また、株式会社ガマニアデジタルエンターテインメントの中島 秀樹氏は講演において面白いものを作るのも大事だが利益を出す開発も大事であるとする考え方を披露。MMORPG『ルーセントハート』ではゲームの流れに組み込んだ復活アイテムの販売や「ニコニコ動画」とのタイアップで実績を上げています。利益を出す開発を実現するためには、開発チームに同時接続数や売上など様々な数字を公開することが大きな力となったといいます。
見吉氏と中島氏、両講演のキーワードとなっているのは情報を公開して共有すること。「CEDEC2008」は、オンラインゲームの運営・開発といった事業が新たなステージへ到達したことを実感できる催しとなったと言っても過言ではないのではないでしょうか。
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