2月27日でシリーズ第一作目の発売から20周年を迎える「ポケットモンスター」シリーズ。今やその世界はゲーム以外にも広がり、世界中の子供たちが普段から慣れ親しんでいるアイコンの1つとなっています。とはいえ、その広がりを作ってきたのは毎回進化し、新しい世界を体験させてくれるゲームシリーズです。20周年を記念して、ゲームをずっと遊び続けてきた筆者が当時を思い出しながらシリーズについて語ります。

第2回目となる今回は、「ゲームボーイカラー」で登場したシリーズ作品を中心に紹介。ついにポケモンの世界にも色がつきはじめます。
■ゲームボーイカラーとは
1998年10月21日に発売された携帯ゲーム機。液晶がカラーになったことが最大の特徴で、赤外線通信機能なども搭載されました。また、さまざまなカラーバリエーションが登場したことも印象深い点です。


■ゲームの特徴
『ポケットモンスター 赤・緑・青・ピカチュウ』の続編となる『ポケットモンスター 金・銀』は、1999年11月21日に発売されました。ゲームの舞台はジョウト地方になり、ゲーム画面もカラーに対応。前作もスーパーゲームボーイで遊べばカラーになりましたが、やはり携帯ゲーム機で色鮮やかというのは大きな要素でした。


そして何より、新たなポケモンが出現するのが最大の特徴でしょう。これまで未発見だったポケモンが登場するのはもちろん、ポケモンのタマゴが見つかるようになった結果「ピチュー」「ププリン」などの進化前のポケモンが発見されたのは驚きです。なお、関連してポケモンの性別も表示されるようになりました。
また、あくタイプやはがねタイプのポケモンが登場したのも印象深いところ。前作の対人戦はエスパータイプが非常に強かったため、おそらくはそれを考慮したうえでの新タイプなのでしょう。もちろん、タイプが増えたことで現れるポケモンの種類にも幅が広がりました。
このほかにも、時計機能が搭載されてゲーム内でも時間が流れるようになったり、色違いのポケモンが登場するなどの進歩も遂げています。

■ゲームの特徴
そして、翌年の2000年12月14日には『ポケットモンスター クリスタルバージョン』が発売。本作はゲームボーイカラー専用タイトルとなっており、『ポケットモンスター 金・銀』にさまざまな要素が追加されています。

今からすると意外かもしれませんが、これまでの作品では主人公がすべて男の子でした。しかし本作からは女の子も選べるように。また、ポケモンが登場時に動くようになったり、新たなイベントが追加されたりしています。
なお本作は、携帯電話を使ってインターネットに接続する「モバイルアダプタGB」という周辺機器にも対応していました。この機器を接続すると、対戦施設「バトルタワー」が楽しめるほか、幻のポケモン「セレビィ」に関連したイベントも体験できたようです。
ちなみに、ゲームボーイカラーの世代で登場したポケモンは全251種類。これだけでもかなりの数ですが、まだまだポケモンの進化は止まりません。
さて、続いては『ポケットモンスター 金・銀・クリスタルバージョン』の時代に初登場したポケモンを見ていきましょう。
■「ニョロトノ」「ヤドキング」


本シリーズからポケモンに持ち物を持たせることができるようになり、特定の持ち物を持って通信交換すると進化するポケモンも登場しました。「ニョロトノ」や「ヤドキング」はその例として挙げられるポケモンで、特定条件下で通信交換すると普段とは違った進化を遂げます。
前作におけるポケモンの進化は、レベルを上げるか通信交換をするか、あるいはどうぐを使うくらいのものでした。しかしいろいろとシステムが追加され、よりポケモンの生態にも幅が広がるのでした。
■「ピチュー」「バルキー」など


前述のように、進化前のポケモンが登場したのも大きな特徴でしょう。ピチューのようにトレーナーになつくことで進化するポケモンがいる一方、能力によって進化先が異なる「バルキー」が登場したりと、さらにバリエーション豊かになりました。
また、ポケモンに持たせると進化しない「かわらずのいし」というどうぐも本作で登場。進化させないまま一緒に旅をしたいというトレーナーの希望も叶えられました。
■「ライコウ」「エンテイ」「スイクン」



ジョウト地方の伝説のポケモン達も印象深い存在です。「やけたとう」で出会った時や、徘徊している伝説のポケモンに遭遇できた時などが印象深いというトレーナーも多いのではないでしょうか。
これらポケモンは現在のバトルでも活躍している姿を見ることができ、さすがの貫禄を感じさせます。
■「セレビィ」

「セレビィ」は配布イベントや前述の「モバイルアダプタGB」関連イベントでしか入手できなかったため、かなり珍しい存在だったと言えるでしょう。
幻のポケモンなので希少価値があってもおかしくないわけですが、それゆえにさまざまな憶測を呼びました。「きんのはっぱ」「ぎんのはっぱ」というどうぐを持たせてあれこれするとセレビィが登場するという噂が流れるなど、いろいろな話題を産んだポケモンでもあったのです。
ゲームボーイカラーの時代でも、ポケモンは本編のみならず関連作品がいろいろと登場しています。
■ニンテンドウ64『ポケモンスタジアム 金銀』
2000年12月14日にニンテンドウ64で発売された『ポケモンスタジアム金銀』は、『ポケモンスタジアム2』の後継作となるタイトルです。タイトルからわかるように、『ポケットモンスター 金・銀・クリスタルバージョン』のバトルをTV画面で楽しめるというものとなっています。
バトル演出やミニゲームがパワーアップしたほか、ポケモンこうざやルールエディットなど追加要素も満載でした。
■ゲームボーイカラー『ポケモンでパネポン』
また、2000年9月21日にゲームボーイカラーで発売された『ポケモンでパネポン』も忘れてはならないでしょう。本作は『パネポン』というアクションパズルゲームとポケモンが合体したソフトです。
同じ絵柄のパネルを3つ揃えて消すという基本ルールはそのままですが、さまざまなジムリーダーとバトルを繰り広げて新たなポケモンを手に入れていくというのが特徴となります。
■ゲームボーイカラー『ポケモンカードGB2 GR団参上!』
そして、トレーディングカードゲーム「ポケモンカードゲーム」のゲーム化タイトル第2弾が2001年3月28日に発売されました。
本作では新たなカードが追加されたほか、使用できるカードを制限した対戦なども登場。残念ながらカードゲームのゲーム化タイトルはこれが最後になっています。
ゲームボーイカラーでもポケモンたちはさまざまな進化をしましたが、ここから加速度的に進歩を遂げることに。そう、次の舞台はゲームボーイアドバンスとなります。
特集 ポケットモンスター20周年
ポケモンゲーム史
・1996年2月27日、全てはここから始まった「ゲームボーイ」編
・世界はカラフルになった「ゲームボーイカラー」編
・アドバンスに進化するルールやシステム達「ゲームボーイアドバンス」編
・通信もWi-Fiで進化した「ニンテンドーDS」編
・そして未来へ繋がっていく『ポケットモンスター』「ニンテンドー3DS」編
特別インタビュー
・ポケモンが現実世界と仮想世界を繋いでいく、20年目の挑戦・・・株式会社ポケモン代表取締役社長・石原恒和氏インタビュー
ポケモンゲーム史
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・世界はカラフルになった「ゲームボーイカラー」編
・アドバンスに進化するルールやシステム達「ゲームボーイアドバンス」編
・通信もWi-Fiで進化した「ニンテンドーDS」編
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特別インタビュー
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(C)2016 Pokemon. (C)1995-2016 Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc.
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