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令和に“コマンド型ADV”は通用するのか? 『ファミコン探偵倶楽部 笑み男』で、その真価に触れる【プレイレポ】

令和という時代に、コマンド型ADVを楽しむという選択肢を与えてくれた『ファミコン探偵倶楽部 笑み男』のプレイ感に迫ります。

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令和に“コマンド型ADV”は通用するのか? 『ファミコン探偵倶楽部 笑み男』で、その真価に触れる【プレイレポ】
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■シンプルなコマンドADVに秘められた、間口の広さと丁寧な作り込み

こうしたスピーディさは、最序盤の展開だけに限りません。ゲーム全体の作りは王道的なコマンド型ADVなので、シンプルで誰もが戸惑うことなく操作できます。そのためゲーム進行も分かりやすく、操作面で行き詰まることはまずありません。

ロード時間も体感で気になるタイミングは見当たらず、場面展開も実にスムーズ。また、(少なくとも体験版の範囲では)特定の場所を頻繁に行き来するような捜査はなく、「全ての情報を集めたら次の場面に移る」という構成になっています。こまめな場所移動で時間を食うことがないため、ロード時間をストレスに感じる場面は皆無と言っていいほどです。

そして、ゲーム性の主軸となる“コマンドによる捜査”は、能動的なアクションは「移動する」「呼ぶ」「聞く」「見る・調べる」「携帯電話」「考える」と、分かりやすくまとめられています。このほかには、集めた情報を再確認できる「手帳を開く」や、ゲームを終える「捜査やめる」などがあります。

「聞く」を選ぶと、質問内容がさらに選択できまる場合もありますが、それも状況に即したものに絞られており、深く悩む必要はなし。何度も繰り返し「聞く」場面もあるものの、情報を全部出しきった後は「これ以上繰り返しても無駄っぽいな」という反応を見せてくれるので、見切りをつけやすい点もユーザーフレンドリーで助かります。

また、「見る・調べる」を選んだ後に、カーソルを動かして調べたい対象を絞り込む時、カーソルと対象物が重なると「対象の名前」が出ます。この名前表示があるおかげで、ADVにありがちな「ここに何かあるの? それともただの背景?」というジレンマから解放されます。

そして、こうしたゲームシステム側の配慮に加え、会話や捜査の流れをプレイヤーが掴みやすいようにテキストが構成されているように感じました。次に聞くべき質問や取るべき行動が予想しやすく、流れに乗っているだけなのに重要な情報を聞き出せたり、新たな事実を発見したりと、体験版の範囲だけでも探偵気分を手軽に味わえました。

その気持ちよさは、シナリオと演出のお手柄といえるでしょう。会話やテキストから次に注目すべき点へ誘導する手腕は、一見目立ちにくい要素ですが、こうしたADVゲームでは特に重要な要素です。本作は、そうした細かい配慮もしっかりと行き届いています。



《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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