
2007年に幕を開けた『レイトン教授』シリーズは、思考力を刺激するユニークな謎の数々と、主役のレイトン教授や助手のルークをはじめとする、キャラクター陣の豊かな魅力により、大きな人気と支持を集めました。
しかし、シリーズの主な展開はほとんどが平成で、移植されたスマホ版や、主人公を交代した作品のバージョンアップ版などは出たものの、レイトン教授が主役の完全新作は、令和にまだ1本も出ていません。
その沈黙を破る作品となるのが、2025年に発売される『レイトン教授と蒸気の新世界』。作中で少し時間が経ち、レイトン教授とルークが久々に再開する物語が、この令和にいよいよ訪れます。
本作の発売に先駆け、「東京ゲームショウ2024」では世界初の試遊出店が行われました。その試遊版のプレイレポートを今回お届けします。
■世界観・キャラの魅力は健在! ルーク役・今田美桜の演技に期待大

プレイヤーにとっても久しぶりに出会う『レイトン教授』の世界は、プラットフォームがニンテンドースイッチに移ったこともあり、そのビジュアルは濃厚で厚みを感じました。
蒸気が発達した街並み、3Dで豊かに描写される登場人物、常に動きがある背景と、その世界観に早速引き込まれてしまいます。

レイトン教授とルークのビジュアルも進化し、鮮やかでより印象的になりました。一方で、その立ち姿や振る舞いは、プレイヤーの記憶にあるふたりのまま。新しいけど懐かしい、という言葉がぴったりです。
レイトン教授の声は、大泉洋さんが続投。落ち着きと優しさを感じさせる演技が、今回も健在です。ルークの声は、事前に発表済みですが、これまで担当していた堀北真希さんが引退された影響で担当が変更。本作では、今田美桜さんがルークの声をあてています。

事情があるとはいえ、以前から堀北さんの声に慣れ親しんでいたファンにとって、変更は小さな問題ではありません。そのため、美桜さんがルークをどのように演じるのかが、大きく注目されていました。
PVなどですでに演技の一端を見せていますが、実際にゲームを遊んだ時に印象が変わる場合も少なくありません。この点は筆者も気になっていたので、試遊台に設置されたヘッドフォンを着け、その声に集中して聞いてみました。

声の印象は人によって変わるため、あくまで筆者の感想になりますが、あのルークだと感じられる声が耳に飛び込んできます。声質自体が近いのかもしれませんが、個人的には過去作のルークの“演技”に、美桜さんが意識して寄せているような印象を受けます。
作中で時間が経過していることもあり、「ちょっと成長したルーク」の声として違和感なく聞くことができた。それが、今回の率直な感想です。人によって受け取り方に差があるかと思いますが、製品版への期待を抱かせてくれるに十分な演技でした。